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エリアワンセグ放送

掲載日: 2011年12月26日

2011年7月24日にアナログTV放送が(一部の東北を除いて)停止され、デジタル放送に全面移行された。テレビのニュース 番組では、それに備えたテレビの追い込み商戦やら、未対応家庭が1%(たぶん本当はもっと多い)出るとかの話題で賑わっている。

ご承知のごとく、従来のア ナログ放送はVHFの低帯域(VHF-Low)と中帯域を除く高帯域(VHF-High)を1ch.~12ch.で利用していたものである。このテレビが 引越してそっくり居なくなった領域、およびデジタル化による効率化で余裕の生まれる一部のUHF帯の空き領域が「ホワイトスペース」と言われ、その跡地利 用が総務省により検討されてきた。

その中心をなすものが「マルチメディア放送」である。構想としては(1)全国向けマルチメディア放送、(2)地方ブロック向けデジタル放送、 (3)新型コミュニティー放送に利用と言うものであるが、具体的に進行しているのは(1)で、その事業認可(指定?)をめぐって、通信会社と在京民放局を 中心とした各陣営がしのぎを削ってきた。昨年、決着がついたが、ここでもやはり、既得権を持つ通信会社と放送局が力を発揮した形となった。

だがもうひとつ「跡地利用構想」の中で興味のあるのが、「エリアワンセグの事業化」構想である。これは使用帯域としてはVHFではなくUHF帯の 「地デジ」利用の「お余り」を利用させていただく形ではあるが、構想としては大手通信会社や放送局による運営ではなく、地域の運営主体による「自主放送」 となるはずである。「・・はず」と言ったのは、無線による放送の自主運営は(ある意味当然だが)認められておらず、実現には法整備が必要である。またこの UHF帯の「開放」は2012年7月以降の予定であり、1年後に諸準備が整う見込みと言うことである。

エリアワンセグ(またはスポットワンセグ)とは、ワンセグ放送であり、当然皆さんがお持ちのワンセグ携帯が受信機となる。ただ違うのは、その名の とおりエリアに限定(発信局=発信機から半径1km以内)されると云う事で、テレビの選局は12ch.以降のチャンネルで選局する事になる。ワンセグと言 えば、ご承知のとおり地デジ放送は1ch.あたりUHF帯の6MHz.の幅を必要とする。その6MHz.の帯域を13セグメントに分割し、12セグメント 分を地デジ放送として、残り1セグメントを携帯用放送=ワンセグ放送として使っている。

 

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◆著者

  代表取締役 太田明 ( このメールアドレスはスパムボットから保護されています。観覧するにはJavaScriptを有効にして下さい このメールアドレスはスパムボットから保護されています。観覧するにはJavaScriptを有効にして下さい )

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