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Webを強化し新たな購買創獲得を目指すセシールの新ブランド戦略

掲載日: 2012年01月30日

【page2012】カタログ通信で成長してきたセシール。近年のオンラインショッピング増加に適応するためネット中心施策を進めているほか、女性向け新ブランド「ANITA ARENBERG(アニタ・アレンバーグ)」をスタート、新たな取組みを進めている。

創業40年を迎えるセシールは、カタログを媒体とした女性向け衣料の通信販売でビジネスを拡大してきた。
しかし近年オンライン経由の売り上げが増加している状況でもあり、同社でも従来のカタログ中心から、ネット、モバイル、リアル店舗などチャネルを広げ相乗効果を狙うクロスメディア戦略を進めている。またカタログに掲載する商品のカラーやサイズなどを省略しWebへ誘導するなど紙媒体の削減にも着手をし始めている。

そのなかで新たな取り組みとして2009年よりスタートしたのが「ANITA ARENBERG(アニタ・アレンバーグ) 」というファッションブランドである。

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ANITA ARENBERG(アニタ・アレンバーグ)のサイト。セシール本体とは異なる若い女性向けに特化したサイトデザインとなっている。

20代~30代前半の若い顧客層の取り込み、さらにネット販売の強化という2つの課題点を解決するために開始した同ブランドは、いままでのセシールとは異なったブランドイメージで、H&MやForever21のようなファストファッションを通信販売事業で実現しようと目指して立ち上げられた。

ターゲットが若い女性ということもあり、カタログではなくネット販売が基本的な柱として置かれていることが特徴である。大手総合カタログ通販企業の場合、通常はまず紙カタログを創刊してからショッピングサイトを構築するのが一般的であるが、同ブランドではこの常識を破り、サイト立ち上げを先行させた。またシーズンごとにホテルのスイートを会場に新製品発表会を開くなど、新鮮な話題づくりに力を入れている。

仕掛け人である島元氏は、キノトロープ、ライブドアを経てセシールのネットマーケティング部門を統括しており、Webに注力しつつも紙とのクロスによる「1+1=2」以上の効果を引き出す仕組みづくりを模索している。

page2012カンファレンスでは、島元氏にアニタ・アレンバーグのカタログ連動の施策やアフィリエイトの取り組みなど成功への道筋を語っていただく。

(研究調査部 中狭 亜矢)

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“安心・安全”な宅配食材を手がけるオイシックスのブランディングやコンセプト構築、カタログ通販を展開しながらインターネットにも注力してきたセシールのWebやソーシャルメディア活用、印刷媒体との連携を紹介する。

スピーカー:オイシックス 大熊拓夢氏/セシール 島元大輔氏

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