JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


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各地の声(2011年11月)

掲載日: 2012年02月26日

9月の売上高は5.0%減。2011年では6月に次ぐ二番目のマイナス幅になった。特に首都圏、名古屋圏、大阪圏といった大都市圏での低調さが目立った。


9月の売上高は5.0%減。2011年では6月(△5.5%)に次ぐ二番目のマイナス幅になった。特に首都圏(△7.2%)、名古屋圏(△6.3%)、大阪圏(△5.4%)といった大都市圏での低調さが目立った。製品別には商業印刷(△5.3%)、出版印刷(△6.3%)と主力印刷製品が不振だ。一方、全体の受注件数は△1.2%と8月から2カ月連続±0前後で推移、受注件数は安定している。広告業は8月に5ヵ月ぶりのプラスに転じ、折込チラシの出稿枚数も9月に7ヵ月ぶりのプラスに転じた。
こうした周辺市場の好転はいずれ印刷市場にも遅れて影響を及ぼしてくることが多い。しかし、タイの洪水による世界的な生産サプライチェーンの寸断、ギリシャ発の欧州信用不安、各国による通貨安競争など世界経済の不透明感が強まり、印刷市場も間接的な影響を免れていない。
用紙の仕入額は2カ月連続のプラスと、用紙価格値上げの影響が表れ始めている可能性が高い。

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■福島:総合
フィルム刷版機の保守期間がなくなることが心配。オンデマンド印刷機がなかなか利益につながらず苦慮しています。

■茨城:商業
携帯電話のニュースもスマートフォンの話題が多く、関心も高そう。販売店の対応を見ていると、各社で頑張っているようだ。

■東京:商業 
いろいろ取り組み、なんとか横ばいを維持していますが、今までのような印刷の仕事は減っています。地道にワンストップサービス、お客様にとっての便利さを追求していくことです。

■長野:総合
経営者の仕事とは!場づくり。日々の仕事、成果を考え、仕事を通じて改善と成長を現場で実践する。できる社員を更に成長させるための環境と場づくりを決断し、まず行動する。社員も気づいて変わっていく。ピンチはチャンス。

■岐阜:総合
この調査の回答率が低下しているようで残念。回答率を高める工夫をぜひして下さい。雇用調整助成金の申請をして9月分から支給を受けている。

■大阪:商業
用紙価格の値上げで印刷物見積もりに大変苦労しています。

■兵庫:商業
昨年同月と比べて、販促印刷物の受注、売り上げが大きく減少した。いろいろな取り組みをしているが、成果が上がりません。成果が上がったのは工場の節電のみでした。

■広島:商業
印刷資材が値上げされると「誰がそれを負担するのか」がいつも問題になる。お客様への価格転嫁が普通だが、果たして今の経営環境下で、お客様は値上げを受け入れる余裕があるのだろうか。

(研究調査部 藤井建人)

JAGAT「印刷業毎月観測アンケート」より
「JAGAT info 11月号」掲載
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