JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


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Web2.0の次に来るものとは

掲載日: 2009年02月10日

次世代のWebを予測していくために、理解しておきたい技術動向。インターネットビジネスのみならず、企業の業務にも影響を及ぼすと予想されるセマンティックサービスとは?

セマンティックWebという言葉は聞いたことがあるかもしれない。

Web2.0の次にくるものとしてセマンティックという取り組みがあり、ソーシャルの隆盛をさらに加速させるものであると言える。サイトにより定義に多少の違いはあるものの、世の中の氾濫するHTML情報を整理し、利用しやすく変えていこうという取り組みである。

野村直之氏(メタデータ株式会社)は、連載中のブログ「セマンティック・ウェイブ 」にて、現在次々に形になりつつあるセマンティック・サービスについて紹介されている。その中で、Web2.0の次に来るものとして、なぜセマンティックなのか?というポイントについて次のように考察されている。


(1)"タグ"の類の共通化が足りなくて不便である
(2)既存のナイーブなタグだけでは爆発した情報量に対応できない
(3)特に、従来のWeb全文検索では思うような整理された検索結果が出てこない
(4)ソーシャルフィルタリングでは分類・秩序立てが不十分だったり弊害が生じる
(5)Webアプリケーション群の上で何かの作業をやるのにコピペして検索したりなどの人手の雑作業が多すぎる(つい脱線してしまい知的作業が効率低下)

(出展:2009年は"セマンティック・サービス"元年 )
http://japan.cnet.com/blog/nomura/2009/01/09/entry_27019325/


これまでの、フォークソノミーに依存したタギングには弊害が生じている側面があるということである。
ロングテール、価値の多様化などに象徴されるように、個人の発信する情報・希望する情報がソーシャルメディアの隆盛に繋がっている現在、セマンティック・サービスにより新たなマッシュアップ、新たなビジネスチャンスがここから生まれている(あるいは生まれようとしている)と見ている状況、これがセマンティック・サービス元年とする所以ではないだろうか。

膨大なHTML文書の構造を整理していこうとする動きがある一方、意味解析技術が進歩し、文脈を自動的に5W1Hで解析できるサービスの進化を掴んでおくことは、これからのWebビジネスでヒントになるであろう。

2/16(月)クロスメディア研究会techセミナーでは「ビジネス活用がすすむ次世代ウェブサービス ~Web2.0からEnterprise2.0へ。セマンティック・サービスの現状と未来~ 」を開催する。先に述べたような、意味解析の進化などによる新たなマッシュアップビジネス・新たなWebサービスの可能性を探る。
技術的な解説から事例紹介まで、幅広く学習できる機会となっている。ぜひご参加いただき、自社のサービス展開にお役立ていただきたい。

http://www.jagat.jp/content/view/309/105/

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