本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。
PAGE2009カンファレンスで行った「グラフィックビジネスとCG」はおかげさまでたくさん(65名)の来場者を賜った。このように関心の高さは確信できたのだが、正直な感想としてはCG技術をレタッチの延長線に位置づけて「しわ伸ばし」や「変形(痩せさせること)」の亜流として使えれば良いと考えている??・・・・・ように感じた次第である。
写真は「グラフィックビジネスとCG」の模様だが、Autodesk社の宋明信氏には、ありとあらゆるものがCGで出来ていることを実例として紹介いただき。映画だったらハリウッドだけの世界だと思っていたものが、邦画でごく当たり前のように使われているし、その内堰を切ったようにアニメーション関係で使われるだろう。
こういうデータが画像として印刷業界に押し寄せてくることは想像がつくが、そこでデジカメデータと同じに考えて、TIFFないしJPEGデータ以外は受け付けないとすれば、今までのデジカメデータと変わりはない。唯一デジカメならsRGBないしAdobe RGBのように色が確定していたが、CGの場合にはAdobe RGBにきっちり押し込む必要が印刷サイドに残ってくるということが異なっている点だろう。
しかし考え方を変えれば、この押し込みの作業は結構大変である。CGのナンタルカ!CMSが分っていないとスッキリしないことが多くなってしまう。それだったら本格的にCGサービスを主体としたビジネスを始めれば、少しでもメーカー系のカタログやパンフレットをやっているところは、多角的なビジネス展開に結びつくまでのところは保証する。それより先はいかに真面目に努力して信頼関係を築けるかどうかにかかっている。
本格的なCGサービスとは何かというと、そんな難しいことではなく、クライアントと秘密保持契約(NDA)を結んで、CADデータを開示してもらうことである。せっかくCADデータを開示してもらうなら、印刷だけではなくWebやその他にCADデータを活かしたCG制作を発展させるべきだ。
CADデータから不要な部分を削除(初めからそのようなデータ構造にすることをネゴ)し、CGを作成し、色を整え(これは印刷業界ならでは)、各メディアに加工する。---こんなビジネスが出来れば、鬼に金棒のはずだ。そしてこれこそ早い者勝ちということができる。
そして不景気の今こそスタートのチャンスなのだ。なぜならCG化というのはコストダウンの切り札だからだ。
概論ばかり言っていてもらちがあかないと実践セミナーを開催することとなった。「3DCG制作」「2DCG画像合成」の市場とサービス ---という題名だが、分りやすく言えば「CGによるデジタル画像制作ビジネスの実践(第1回) 」となる。誰にでも分りやすく三回に分けてあり、第一回目は経営層にも聞いていただきたい内容になっている。景気が厳しい折だからこそ、半日みっちり勉強していただきたいと願っているセミナーである。
以下が第一回目の詳細である。
第1回:現状を把握して、何が求められているのかを知る!(市場概況/サービス詳細)
●サービス詳細(3DCGが利用されているビジュアル制作の種類)
製造メーカー内部でのビジュアル制作、広告販促段階でのビジュアル制作は10種類以上にのぼります。これまではカタログ用写真制作に終わっていたビジュアル制作ビジネスを徐々に広げていくことで収益を拡大させることができます。
●市場概況(現在CGが利用されている業界と、これからCGが利用されていく業界)
どのような業界で積極的に利用されているのか、またこれから利用が増える業界について詳しくお伝えします。この情報をもとに「営業先を見つける」「先行している制作会社の動き」などを理解して、営業計画を作ることが出来ます。
●3ds Max を使った制作実演(家電製品を利用した 3DCG制作)
実際にこの業界で利用されている3DCGソフト(Autodesk 3ds Max)を使用して、写真と同等の品質を持ったビジュアル制作をご覧いただきます。
制作の進め方、3DCGソフトオペレーションで必要なスキル、クリエイターとして必要なスキル、をご理解いただけます。
●設備計画(必要な機材と、導入のポイント)
3DCG制作に必要なハード、ソフトについて詳しくお伝えします。
特に3DCG特有の特殊なハードウェア「レンダリングサーバー」については難しい点が多く機材選定には多くの知識が要求されます。
導入計画や導入成功のポイントについて解説していきます。
【セミナー案内】
「「3DCG制作」「2DCG画像合成」の市場とサービス 」
CGによるデジタル画像制作ビジネスの実践(第1回)
2009年02月27日(金) 13:00-17:00