JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


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付加価値を生むDTP制作部門になるために

掲載日: 2013年01月08日

環境変化に対応し競争力をもつために何をすべきか。デザイン力、動画、クロスメディア対応などさまざまな切り口で考える。

DTP制作部門は自部門の業務範囲を印刷物の制作と定義づけてしまうと、頁単価いくらという価格競争から抜け出せない。実際問題、部門別採算では赤字という会社も多く、派遣スタッフや協力会社の活用、あるいは中国への外注を行っているケースも見られる。
しかしながら、お客様の“伝えたい思い”を印刷物という“かたち”に落とし込むというのは本来、非常に付加価値の高い行為である。
業務範囲を印刷物制作に限定せずメディア制作ととらえることで、競争力を持った収益に貢献できる部門となり得る。自社の方向性としてお客様の“コミュニケーション支援”を掲げるのであれば、なおさら印刷物以外のメディア制作の機能は欠かせない。
一方で、経営の観点でいえば限られたリソースのなかで、自社でどこまで行うべきかは悩みどころである。

page2013では、DTP制作部門の差別化戦略を考えるヒントとして、以下のようなセミナーを用意している。

稼ぐデザイン力 無料(スポンサーズセミナー)
~デザイン力向上による印刷会社の差別化と成功事例~
2月6日(水) 12時30分-14時30分

デザインによってお客様の課題解決を行うという“デザインマネジメント(デザイン+売れる仕組みづくり)”によって、価格競争に巻き込まれることなくお客様から選ばれる印刷会社となる。“デザインマネジメント”を提唱する(株)アイディーエイより、その考え方と実践事例を紹介する。


本気で始めるクロスメディア
2月7日(木) 12時30分-14時30分

Web、スマートフォンなど印刷物以外の複数メディアに本格的に対応するためにはコンテンツ管理が重要となる。印刷物のDTPデータから展開するのではなく、素材データをデータベースで管理することで、コストを掛けずにスムーズなワークフローを構築できる。


よく分かる電子販促コンテンツ・電子書籍の制作知識
2月7日(木) 15時15分-17時15分

電子書籍は出版物ではなく、電子販促コンテンツとして捉えるとビジネスでの活用場面は一気に拡がる。Adobe InDesignを使用したEPUB、インタラクティブPDFの制作方法およびMacintoshの教材制作ツールとして注目されているiBook Authorを使用した電子ブックの制作方法について紹介する。

これから始める動画の基本
2月8日(金) 15時15分-17時15分

高機能なデジタル入出力機が続々登場するなか、“動画”はより身近なメディアとなっている。得意先のコミュニケーション支援を標榜する印刷業界にとっても動画への対応は今後、重要性を増していくし、仕事の間口を広げるという意味でも対応ノウハウを持つ意義は少なくない。

いずれにせよ印刷物の制作を請け負うというスタンスでは、価格以外の競争力を持つのは難しい。そして、取るべき方策は各社の事情により異なる。これをすれば儲かるという共通の解はない。その中で、将来を考えるうえで重要と思われるさまざまな切り口、視点を用意している。page2013のなかで自社の“次”を考えるヒントを是非、見つけていただきたい。

(教育コンサルティング部 花房 賢)

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