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企業の方向性を明確にし、収益改善につなげよう

掲載日: 2011年03月28日

印刷業界を取り巻く環境の変化で、利益の確保が困難な時代になっている。企業の方向性を明確にし収益の改善につなげている企業を紹介する。

 

メディアの多様化により、印刷業界を取り巻く環境は変化している。
そんな中、自社を「エンドユーザーと企業をつなくコミュニケーションプロバイダー」と位置付け、大きな成長を遂げている印刷会社がある。

「ただ印刷物を刷り続けるだけでは、価格競争に巻き込まれてしまう。顧客志向の視点を持ち、必ずしも印刷メディアにこだわることなく、印刷以外のさまざまなメディアや手法を駆使し、顧客の課題をともに解決する存在でありたい」と同社の幹部は語る。

新たにWeb制作チームを作り、地域密着型のWebサイト制作に取り組み、どんなに小さな情報も逃さず掲載することで、他のサイトにはない魅力となっている。
Webサイトを入口に、印刷物や、販促ツール、Web広告制作などのビジネスを展開中だ。

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印刷業界を取り巻く環境の変化で、利益の確保が困難な時代になっている。
このような状況の中、市場価格に対応しつついかに利益を捻り出すかが問われる。

収益改善を実現した大東印刷工業の佐竹社長は「会社の基礎代謝をあげるよう体質改善が重要だ。そのために業務の見える化を行って、決算書を自社の診断書とし、PDCAサイクルを回して企業体質を改善する」と話す。

見える化は手段であって目的ではない。客観的なデータに基づいて判断する習慣を組織に定着させるものである。
見える化の実現によって、社員のコスト意識が高まり、仕事の進行中に問題の発生を把握することも可能になる。
単なる原価管理の仕組みではなく、見える化を基盤にして、PDCAサイクルを回しながら自主的な業務改善、社内の活性化と社員を生かす仕組みを確立しているのが同社の強みといえよう。

●関連セミナー
第28期印刷後継者・経営幹部ゼミナール の中で
佐竹社長に「利益重視に転換した背景」といかにして「経営情報の見える化」に取り組んだかお話いただきます。

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