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SEOの基礎的な知識やトレンドを把握していないと望む結果が得られない可能性がある。
スマートフォン・タブレット端末が普及し、ユーザーがいつでもどこでも検索できる環境が整った。リアル店舗で商品を見ながら、TVを見ながらスマートフォンで知りたい情報を検索するユーザーも増加している。そうなると、商品を買ってもらうため、サービスを利用してもらうためには、今まで以上に検索エンジン対策が重要となる。
対策としては、質の高いコンテンツを提供し、自然に検索エンジン経由の流入を増やす方法が有効である。Googleでも良質な独自コンテンツを高く評価すると表明しており、確実な方法だとされている。しかしオリジナルコンテンツの制作や地道なキーワード調査、細かなページ修正など手間や時間がかかるため、SEO対策のために内容が薄いページを量産し水増しする方法も一部で行われていた。
しかしページを水増しする方法は、2012年に実施された検索エンジンのアルゴリズム(検索エンジンの計算方法)変更により不適切と判断されるようになった。これは開発中心者の名前をとってパンダアップデートと呼ばれ、低品質と判断されたWebサイトの掲載順位を下げ、オリジナルなコンテンツの順位をあげるものである。例えば、ユーザーにとってあまり価値のないサイト、利便性の低いサイト、他のサイトからのコピーで構成されているようなサイトの掲載順位は下がるようになった。(→公式ブログ )
このアップデートは関連業界で大きなトピックととらえられた。検索エンジンマーケティングのアイレップでは、2012年のSEO業界10大ニュースとしてパンダアップデートの日本適用を挙げており、「ユーザーの方を向いて、ユーザーに役立つコンテンツを提供する」ことの重要性を指摘している。(→リリース)
検索エンジンの表示アルゴリズムは定期的にアップデートされている。つまり、数年前のSEOと同じ対策を取っていたのでは望む結果が得られない可能性がある。正しいSEO知識や検索エンジンのトレンドを理解することは、Web制作者、サイト運営担当者ばかりでなく、印刷業を含む広告・SP関係者にとっても非常に重要である。
(JAGAT 研究調査部 中狭亜矢)