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「待ちの経営から攻めの経営へ」 JUMP中国・四国2013&ジョイントセミナー報告

掲載日: 2013年10月23日

「JUMP中国・四国2013」は2010年以来4回目の開催で、今回も中国・四国地区印刷協議会の協力のもとジョイントセミナーを実施し、両会とも盛況のうち無事終了した。【JUMP中国・四国2013&ジョイントセミナー・報告】

■お客様から相談される会社になろう
JUMP中国・四国2013のテーマは「待ちの経営から攻めの経営へ~お客様から相談される会社になろう」である。印刷会社は今、規模の大小や取り扱い品目にかかわらず過去のビジネスモデルから脱却し、新たな領域へ踏み出していく必要に迫られている。そうした中で、顧客から声がかかるのを待つのではなく積極的に提案をし、相談相手として指名を受ける人材育成と組織づくりをしていこう。価格競争に巻き込まれないための差別化戦略や付加価値を生むために、具体的にどうすべきかを考える場にしようというこである。

■ジョイントセミナーに33人
そこで、JUMPに先立ち実施したジョイントセミナーでは(株)イズ・アソシエイツの二宮和雅氏を講師に迎え、売れる広告表現(見せ方)とはいったいどのようなものか?を事例を通して把握する「インパクトと共感をつかむチラシ・DM企画提案術~顧客の売上を確実に高める驚きのレスポンス広告~」を取り上げた。
33人の参加者は、戦略的に広告表現を制作するための“型”(フレームワーク)であるSED(セールスエンジニアリングデザイン)ブリーフを学び、これに沿ったワークシートなどに取り組み「初めて知った手法だが体系立てられ論理性も高く、明日からも使える有益なものだ」との声が寄せられた。

■攻めの経営とは―開会の辞
続いてJUMPは、企画推進メンバーであり中国地区印刷協議会会長の喜瀬清氏による開会の辞により幕を開けた。
「明け方のオリンピックの決定には涙した。アベノミクスも盛り返し、明るい方向への期待感が出てくる。ひるがえって我々の業界はまだ厳しい状況が続いている。しかしこれは心の持ちようである。小さな明かりでも我々のほうから近づいていく、これが“待ちの経営から攻めの経営へ”ということだ、そのためにこうした機会に皆さんとしっかり勉強していきたい」

■keynote~講演会
会は、最初にJUMP中国・四国には初お目見えとなったJAGAT塚田司郎会長のkeynote「価値創造と明日の経営」に始まり、同じく研究調査部長郡司秀明による『印刷白書2013』 の発表を背景にした業界最新動向についての報告・解説へと続いた。
そして(株)アイディーエイ代表取締役社長の山田祥氏により「製造企業から創造企業へ~仕事の幅を広げる仕組みづくり~」と題して、発想の転換と経営者の決断により、さまざまな障壁を打ち破って見えてくるビジネスの可能性について、自社の実例を交えての講演がなされた。
デザインマネジメント(デザイン+売れる仕組みづくり)理論をベースに、いかにして下請け企業からパートナー企業へと転身を図るか、経営資源の最大活用による差別化戦略、付加価値創造の仕組みづくりなど、規模に関係なくこれからの経営ヒントとなるような話が伺えた。
講義の後半では、ある中小老舗醤油メーカーの一商品のパッケージデザインの受注からスタートし、全体のブランディングコンサルティングを請負うまでに発展させたプロセスを、実際の担当者による説得力あるプレゼンテーションもあり、38人の参加者も非常に興味深く聞き入った。

(JAGAT CS1部 橋本和弥)

----関連情報---------
 
・次回のJUMPは11月21日(木)にグランフロント大阪においてJUMP近畿2013 を開催します。

・JAGAT通信教育「インパクトと共感をつかむチラシ・DM企画提案講座」

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