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「ちょっとプレゼント」市場を開拓するギフトサービスgiftee

掲載日: 2014年01月15日

giftee(ギフティ) は、日頃の「小さなありがとう」を簡単にギフトとして贈ることができるサービスだ。ソーシャルメディアのみでのつながりも増えるなかで、たとえ住所がわからない相手であってもLINEやFacebookのアカウント宛にプレゼントを送れるのが特徴である。2011年3月にスタートしてから約3年で90,000人近いユーザーを獲得している有望なサービスだ。

geftee
スモールギフトを提供するサービス「giftee」

利用層は20-30代が中心で、独身男性の利用も目立つ。誕生日プレゼント、バレンタインデー、ホワイトデーといったイベントのほか、仕事を手伝ってもらったお礼やちょっとした気持ちを伝えるプレゼントの機会として使われている。

今までにない新しい市場を開拓

社長の太田氏は、自身の経験のなかで「Facebookでメッセージを送るように、簡単にちょっとしたギフトを贈るサービスが国内にない」ことに着目し、gifteeを開発、スタートした。

お中元やお歳暮とは異なり、国内における少額のギフト市場というのはまだそれほど大きな規模ではない。海外ではプレゼント文化が普及しており市場も大きい。たとえば韓国では300億円ほどの市場で、ソーシャルメディアのカカオトークでLINEスタンプのようにコーヒーチケットを相手にプレゼントしたり、割引クーポンを自分用にプレゼントして利用するといった使われ方もしている。それに比べると日本国内ではまだまだこれからという新しい市場で、企業のプロモーション活用なといったビジネス需要も含め、まだまだ伸びると太田氏は考えている。

より多くの人にサービスを利用してもらうため、最近では地方都市と連携し、Webからリアル店舗へ人を誘導するO2Oの取り組みもはじめた。山口県の山口市中心商店街と連携し、同商店街にあるカフェやハンバーガーショップなどのデジタルギフトチケットが贈れる “山口市中心商店街×giftee特設サイト”を2013年12月に立ち上げた。特設サイトでは、商店街の活性化のために制作されたCafe Mapに掲載されている店舗を中心にgifteeでチケットをプレゼントできるようになっている。チケットを受け取った人が商店街に足を運ばせるのが狙いだ。

新しいWebサービスには、クライアントのビジネスを支援するためのヒントがたくさんある。

関連イベント

2014年のWebトレンドを探す!~ノハナ、giftee、SmartNews~

新サービスを手掛ける3社に、苦労した点やユーザーを獲得する取り組み等について話を伺います。giftee太田氏も登壇予定です。

(JAGAT 研究調査部 中狭亜矢)

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