印刷通販で勝ち残るために、印刷通販を活用するために JAGAT info3月号基調講演報告記事より
掲載日: 2014年03月20日
『JAGAT info』はJAGAT会員限定で、印刷ビジネスに不可欠な情報誌として、JAGAT会員企業の皆様に向けて毎月、最新の情報を凝縮してお届けしている。3月号を紹介する。
印刷通販ビジネスで勝ち残るために、印刷通販ビジネスを活用するために
印刷通販市場は矢野経済研究所の調査レポートによると、2013年度は543億9000万円の見込みで、2018年度には900億円超の市場になると予測されている。年平均成長率も2012年度から2018年度までで見ると約11%と予測されている。まだまだ成長市場ではあるが、現在、印刷通販ビジネスはトップ2社が売り上げ的には頭抜けており、既に勝敗の行方は見えつつあるようだ。 価格競争は既に限界を迎えつつあり、いかに上位の位置に付けて、認知度を上げてシェアを確保していくか、あるいは他社にない独自性を発揮していけるかがポイントになると思われる。
page2014では、カンファレンスの初日基調講演では、「印刷通販最前線~印刷通販に学ぶ。印刷通販を活用する。~」として、印刷通販の現状とこれからの展開について、プリントネットの小田原洋一氏、北東工業の塚脇輝一氏、吉田印刷所の吉田和久氏にご講演いただいた。『JAGAT info』3月号では、この講演の模様を紹介する。
プリントネット小田原氏は印刷通販という新規事業に専心し、スピードを持ってさまざまな決断を行い、3番手を確保する戦略に出た。その結果、2004年に売上額1億5000万から2013年には35億円、2014年は40億円を見込むまでの急成長を遂げた。北東工業もオープンショップ展開で製版事業を行っていたことから、Web営業所というコンセプトでスタートして、通販事業に発展させて2007年にプリントビズをオープンしている。
吉田印刷所は2000年に特売プレス(現・トクプレ.)をスタートしており、その長い印刷通販での経験を生かしての「ストック&フレッシュ」や速乾印刷など独自性を発揮する商品を提案している。
講演では今後、新規に印刷通販市場に参入しても、成功する確率は低く、99%は脱落するだろうという見方も出た。そのような厳しさを増す市場で、3社がいかに問題・課題を解決、克服してきて、今後どのように展開するのか、営業マンに相当する広告費にどのくらい費用を使っているのかを紹介する。また、3者の講演から印刷会社がいかに印刷通販を活用できるのかも浮ぼりにする。
このほか3月号では、バリューマシーンインターナショナル宮本泰夫氏によるpage2014展示会レポートも掲載する。具体的なビジネスへの利用や体験を重視した出展が増加したとし、高付加価値化とターゲット市場拡大を目指す印刷市場の潮流について報告する。
経営者インタビューはマルワ代表取締役社長の鳥原久資氏に、生産現場を持った情報加工業の強みを生かしながら「お困り事解決業」への進化に向けての取り組みをお聞きした。
(JAGAT info編集担当 小野寺仁志)
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