JAGAT Japan Association of Graphic arts Technology


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一人前の印刷人を目指す! JAGATフォローアップ研修

掲載日: 2014年07月22日

新入社員が最も重視するコミュニケーション力
JAGATでは毎年、印刷会社の新入社員を対象に、印刷業界に対するイメージや働き方への意識を問う「新入社員意識調査」を行っている。2014年度の集計結果(詳細は後日本誌にて紹介予定)によると、入社後最も伸ばしたいスキルをたずねる設問では、「企画力」「課題解決力」などの選択肢が並ぶ中、「コミュニケーション力」が全回答の3割を占めてトップだった。一方、自分が会社にアピールできることとしては、「協調性」が最も多くなっている。

社会人として、職場や客先から信頼され、円滑な人間関係をつくることが最も重要だと理解しているからこそ、自分のふるまいが正しいのかどうか、周りとうまくコミュニケーションが取れているかが気になる新入社員も多いのではないだろうか?学生時代とは違う、報告・連絡・相談といった「組織人としてのコミュニケーションのルール」に慣れていない不安もある。仕事を覚える前に自信をなくし、早期に離職してしまうケースも少なくない。新入社員の育成には、実務に必要な基礎知識を習得するだけでなく、環境の変化の中で生じるとまどいやギャップを乗りこえ、前向きに仕事と向きあおうとする意識をどう育てていくかも大切である。

JAGATでは、新入社員が成長過程に応じて自分の立ち位置を確認しながら、「自立した社会人としての意識」を育むセミナーを開催している。入社後間もない5月に実施した「コミュニケーションスキルアップセミナー」は、不安を減らし、自信を持ってスタートを切れるよう、よりよい関係づくりの基礎をコミュニケーションを通して学ぶ。参加者からは、「話すこと・聞くことが思った以上に人間関係や仕事に重要な役割を果たすことに気がついた」「聞き方ひとつで相手の気持ちが変わり、スムーズに話せるようになる」「叱られることを前向きに考えられるようになった」などの感想が寄せられた。

効果的なフォローアップは成長を促す機会
入社後半年も経つと、初めは目の前の仕事を覚えるだけで精一杯だった新入社員も、徐々に新しい環境に慣れ、自分のおかれている状況を客観的に捉えることができるようになる。任される範囲が広がるにつれて直面する課題も複雑化し、仕事や人間関係でストレスを感じることも増えてくるだろう。成功と失敗、行きつ戻りつのはざまで揺れ動く新入社員たちが自ら軌道修正し、柔軟に対応できるようになるまでは、適切なタイミングでのフォローアップが必要だ。

9月に開催予定の「自信を育てる!新人フォローアップ講座」は、節目の時期に新入社員に振り返りの機会を与え、仕事の不安や悩みを解消することによって、自信の強化を促すことを目的としている。担当される猪俣恭子講師((株)storyI代表)は、「起きた問題を乗り越えるためには、どう解決するかの前に、その問題を多面的に捉え、前向きに対応できるための考え方を身につけることが大切」と話す。

講座では振り返りとともに、成果を出せる目標設定やスムーズな人間関係づくり、効果的な時間活用と優先順位のつけ方など多様な視点から、自立した社員になるための考え方と行動の習得を目指す。寄せられた受講後の感想もさまざまだ。「研修中に自分の内面を声に出して表現したことによっていろいろなことが再確認できた」「他社の参加者とそれぞれの悩みを聞くことができて、共感したり気持ちが楽になった」「曖昧だった目標が明確になり、それを達成するには何が必要なのかを考えることができた」。
参加者には学びの実践を通して、ひとつでも多くの気づきと自信を持ち帰ってほしい。

JAGATが主催するフォローアップ研修は、9/16~19で4講座を予定している。仕事の要領を覚えたタイミングで基本を見直し、必要な知識やスキルを整理することで、次なるステップアップを促す。「一人前の印刷人」を目指す新入社員および若手社員の前向きな取り組みを応援したい。

(CS部教育開発グループ 原淳子)

JAGAT秋のフォローアップ研修

■自信を育てる!「新人フォローアップ」講座  9月16日(火)
一人前の社員になるための「考え方と行動」の実践
節目の時期に現状を振り返り、課題や仕事の意味を再確認することによって不安や悩みを解消し、前向きに行動できる自立した社員の育成を目指します。

■提案をカタチに!「事例から考えるメディア活用」  9月17日(水)
メディアの特性を活かした顧客提案の第一歩
印刷業を取り巻くメディアと活用手法について、市場の事例から読み解き、提案営業のプロセス、要素をわかりやすく解説します。

■知っておきたい「印刷人としての新常識」
9月18日(木)
印刷業界の「共通認識」を学ぶ
印刷人としての常識(ビジネス環境・技術・材料・原価)を再確認しつつ、時代の要請に適応するべく、これからの印刷業界に必要な共通認識を取り上げます。

■営業日常活動の点検と改善  9月19日(金)
営業活動の基本を再確認
「わかったつもり」になっている日常営業活動を見直し、効率化できる部分を発見、営業能力を向上させるためのヒントを解説します。

新入社員だけでなく、業務で必要とされる基礎知識を見直したい方、問題への対応力を強化したいと考える若手社員の方にもおすすめします。

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