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クロスメディアビジネスにつながるヒント

掲載日: 2009年03月26日

クロスメディア手法のさらなる活用が求められる中、マーケティング、プロモーション、標準化、編集、制作などの視点から今後のクロスメディアについて考察する機会となった。

PAGE「クロスメディアコンファレンス」では、多彩なメディアに関わる団体の方々にイベントを開催してもらい、ビジネス上で相互にクロスしたり、企業のアライアンスに結び付くような関係が形成されシナジー効果が生まれることが期待されている。それに先立ち、1月22日にはデジタルハリウッドでプレイベント「クロスメディア提案のヒント」が開催された。クロスメディア手法のさらなる活用が求められる中、マーケティング、プロモーション、標準化、編集、制作などの視点から今後のクロスメディアについて考察する機会となった。

クロスメディア提案のヒント

クロスメディアコンファレンス開催団体(XMLコンソーシアム クロスメディアパブリッシング部会、デジタルサイネージコンソーシアム、モバイルマーケティングソリューション協議会、編集工学研究所)が集い、それぞれ専門の立場からメディア提案を行い、さらにIT関連の専門家である、清水メディア戦略研究所の清水計宏氏を中心に、新たなフェーズに入るクロスメディア活用に関するディスカッションを行った。クロスメディアエキスパートを目指す参加者にとっては、情報収集の場となり、各団体との交流を図ることもできた。
第1部では、あるクライアントを想定して、クロスメディアエキスパート論述試験風に提案してもらった。あらかじめ『クロスメディアエキスパート情報マガジン2008』に記載されている、論述試験模擬試験問題である、割烹(かっぽう)が弁当サービスを行っている架空のクライアント「柴元」を想定して、論述試験解答の参考になる提案を考えてきてもらい、簡単に発表してもらった。

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提案内容には試験のような縛りはなく、自由に伝えたいことを発表してもらったので、各社各様の取り上げ方で、一様な提案の横並びではなかった。モバイルマーケティングソリューション協議会 (MMSA)は、PAGE会期中の「クロスメディアコンファレンス」でMMSA会員企業5社が行うモバイルマーケティングに関する5つの講演を参考にしてほしいとのことから、日常の情報収集方法の提案があった。編集工学研究所は、モノゴトの整理・まとめ方の訓練の方法を紹介することから提案を行った。XMLコンソーシアムは、Web活用による業務フローの改善についての提案で、論述試験対策には最も適した内容であった。デジタルサイネージコンソーシアムは、「柴元」への提案の代わりに、今後のサイネージの見通しについて発表した。

かなり真剣に考えられた提案で聞きごたえもあって、同じように「柴元」への提案を考えたことのある方には、非常に参考になったのではないか。

第2部ディスカッションでは、清水計宏氏を中心に、メディアとの接し方やあり方について、昨今の時代背景を踏まえた意見の交換が行われた。一つでは価値のないもの(メディアやコンテンツ)であっても、一つひとつの組み合わせにより、思いがけない新しい価値を見つけることが重要であり、それが、日本の物を捨てない文化にとって適した物事の考え方であり、クロスメディアビジネスにつながるという意見でまとめられた。

(JAGAT資格認証制度事務局)

関連情報

クロスメディアエキスパート認証・更新試験(第3期合格者対象)
申請期間は3月31日までです。

クロスメディアエキスパート認証制度 (更新試験)

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