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欧米を中心としたデジタル印刷市場関連情報を紹介する
Pira インターナショナルの報告書「屋外広告における印刷の将来」によれば、より多くのスクリーン印刷会社がデジタル印刷に投資をする傾向があるという。屋外広告におけるオフセット印刷のマーケットシェアは安定的に推移しているが、アンケート調査に回答したスクリーン印刷会社の40%は、今後デジタル印刷を導入していくとしている。
同報告書は「小規模企業あるいは環境変化に関する情報に疎い企業はデジタル印刷を導入した印刷会社、あるいはデジタル印刷の経験を持ったスクリーン印刷業者にシェアを奪われていくが、超大サイズのオフセット印刷機と競争する力はない」としている。また、同報告者は、「屋外広告市場そのものは、2008年から2013年に掛けて成長する。その中でも、ポスター、POP広告等は10%あるいはそれ以上成長するし、紙以外の非印刷体が大判のデジタル印刷機の進歩によって伸びる」と見ている。
インフォトレンド社のマルチクライアント調査よれば、インプラントでの印刷では、特にカラー印刷が急速にオフセット印刷からデジタル印刷に入れ替わってきているという。同社が2004年に行なった調査において、カラーデジタル印刷を行なっているインプラントプリンターは63%に過ぎなかったが、2008年には86%にまで上昇した。同時に、オフセットでカラー印刷を行なっているインプラントの比率は急速に下がっている。このオフセットからデジタルへの移行は、デジタル印刷におけるメリットと多様なアプリケーションへの対応ができることを理解したからだという。
具体的なメリットは、内容が古くなって廃棄しなければならない印刷物の無駄をなくせることと、印刷物作成に掛かる時間に対してデジタル印刷が有利であること、そして、デジタル印刷機を使うことで内容変更に必要なプロセスを簡略化できるしコスト削減も可能になる。
(グラフィック・コミュニケーション・ワールド 2009年3月16日号)
オセは、同社で最大のフラットベッドデジタル印刷機アリゾナ350XTを発表した。UV乾燥が可能なプリンターは、4×8フィートまでのプリントができ、同社ではサイン、ディスプレイ、展示場で必要になる印刷物に向くものである。同社は、このシステムを5月から出荷を開始する。同時に同社にとって初めての「オセ イノベーションVIPイベント」をフロリダで開催して、同社の幹部と印刷産業のエキスパートとのクロスセッションを行い、印刷業界におけるデジタル革命のプラス面を開発するためのディスカッションを行なう。
(グラフィック・コミュニケーション・ワールド 2009年2月16日号)