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Webマーケティングガイドでは、インターネット調査会社のメディアインタラクティブと共同で、電子マネーによるライフスタイルの変化に関する調査を実施した。
2007年度の主要6電子マネー(IC型)の利用状況は、発行枚数が8,000万枚を超え、決済件数は810百万件、決済金額は5,636億円とそれぞれ 大幅に増加した。また、FeliCaチップ搭載の「おサイフケータイ」では、電子マネーEdyやSuicaのほか最近では携帯電話でクレジット決済が可能 な「携帯クレジット」というサービスが提供され,少額決済市場における電子マネー等による電子的支払いサービスも多様化してきている。
電子マネー未利用者は26.2%
所有している電子マネーでは、「Edy」が37.2%と最も多く、次いで「Suica」が36.0%、「PASMO」が20.8%と続く結果に なった。また、最も利用している電子マネーでは「Suica」が26.5%、「Edy」が16.8%、「PASMO」が12.0%と利用率の点では SuicaがEdyを上回った。
一方、電子マネーを「所有していない/知らない」は26.2%で、数年前にの比べ、電子マネーの利用率が増加傾向にあることが伺える。
男性はEdy、女性はSuicaを利用する傾向に
性年代別で見たところ、男性(特に20~40代)では「Edy」の利用が最も多く、女性(特に20代、30代)では「Suica」の利用が顕著になっており、性別や年代によって利用するカードに大きな違いが見られる結果になった。
これはEdyの特徴として、ANAマイルと連携していることやコンビニ(am/pmやサークルKサンクス)が決済手段として店舗に導入していること、ガソ リンスタンドなどにも利用範囲が広がっていることが挙げられ、このことが女性よりも男性の利用を加速させている要因になっているのではないかと考えられ る。
電子マネーによるライフスタイルの変化
電子マネーを所有していると回答した295人に対して、電子マネーによるライフスタイルの変化について、下記の4つの項目を尋ねた。
①「1ヶ月の支出の増加」
②「購入場所の変化」
③「支出に対する抵抗感」
④「財布を持ち歩く機会の増減」
すると①や③から、1ヶ月の支出の増加やお金を払うことに対する抵抗感について、それ程大きな変化は見られないことが分かった。これは電子マネー が、一部のオートチャージを除いてプリペイド型(前払い式)であることやお金と同様いくら使ったか・いくら残っているかを認識できるため、ユーザーがお金 を使い過ぎるということが比較的少ないのではないかと考えられる。
仮説ではあるが、電子マネーの残金が500円しかなければその日1日をその残金だけで押さえておこうとするユーザーもいるのではないだろうか。このことから、電子マネー(特にプリペイド型)は消費の抑止効果を生んでいると少なからず考えられる。