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KDDI研究所は9月19日、携帯電話端末でも動作可能な高品質・省メモリな日本語音声合成技術を開発し、ダウンロードにより複数の声質での音声合成機能を携帯電話端末に追加するソフトウェアを試作したと発表した。
新たな音声合成技術は名古屋工業大学と共同で開発したもので、音声波形の断片をそのまま利用するのではなく、音声波形の特徴をHMM(Hidden Markov Model、隠れマルコフモデル)により効率的に表すことで、音声合成に必要な情報を携帯電話で扱えるサイズまで圧縮することに成功したもの。従来の技術 と比較して、音声合成時に必要なデータサイズが約1MBと小さい、(2)音が滑らかで、自然性が高い、(3)音声波形データから音声合成に必要なデータを 作成するまでの処理のほとんどが自動化されており低制作コスト、という特長を有する。
同技術を採用することにより、従来であれば事前組み込みが必要であったソフトをケータイ用ダウンロードソフトとして提供することが可能になり、さま ざまなナレータ・声優の中から好みの声を選んでダウンロードし、メールやブログを読み上げるサービスや、小説を登場人物ごとに別の声で読み上げるサービス 等が可能になる。
リリース: http://www.kddilabs.jp/press/detail_100.html