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ネット利用は若年層を中心にパソコンからケータイを始めとするモバイルツールへの移行がますます加速している。
ケータイには「パーソナルツール」「ほぼいつも携帯」「コミュニケーションキラー(通信+通話)」などの特性があり、このような強みを生かすことで今後ネットの主役はケータイになる可能性も高い。
若年層においては既にパソコンを所有していない、もしくは使わないという人も多い。企業でも、今まではケータイサイトを補完的な目的で用意していた程度であったのが、いまやケータイをメインにやりたいという声も多くなってきている。
企業の広告費についても、今まではテレビCM、新聞・雑誌などのマスメディアに多くの比重を掛けていたものが、高い費用対効果が求められるようになっていることからWebの強化やケータイに注力するようになってきている。この流れは大企業に顕著である。
費用対効果を上げやすい理由としては、認知・興味などの点ではいまだマスメディアの力が強いものの、クチコミ、情報連鎖などの点において、また何より購買行動に直結するという点では、ケータイがより力を発揮できるようになってきたことがある。
しかし、「先にケータイありき」で開発を進めていくと失敗することが多く、リアルの視点からケータイでどんなものを提供するか考えるべきであるという指摘もある。この視点はプロモーション以外でも有効である。
ある保険会社では、営業担当者の名刺にQRコードを印刷し、顧客はそこから担当ごとに作成しているページへアクセスすることができるようになっている。同ページでは担当者の連絡先やロードサービスへの問い合わせなどが案内されており、ブックマークやお気に入りに登録することで、困った時にすぐに連絡することができる。
このサービスを導入してから、同社営業社員の満足度が向上し、ひいては新規顧客獲得にもつながったという。
2010年2月5日(金)にPAGE2010デジタルメディアトラックにて開催する「進化・拡大するケータイ活用ビジネスの最前線」では、文字通り進化するケータイビジネスを多方面から捉えようとする試みである。モデレータにモバイルコンテンツフォーラムの岸原孝昌氏。業界を取り巻く構造や次世代の通信ビジネス展望など、概況を説明していただく。そして魔法のiらんど草野亜紀夫氏には同社の巨大コミュニティサイトの可能性について。エル・カミノ・リアル木寺祥友氏にはアプリケーション寄りのお話を。グルメぴあ奥原淳氏にはプロモーションに関してケータイとリアルの組み合わせについてお話いただく予定である。短い時間ながらディスカッションも予定している。ぜひご参加いただき、ケータイビジネスが今後も変化し続けること、そしてそこにどんな可能性を見出せるかをご検討いただきたい。
【C5】 進化・拡大するケータイ活用ビジネスの最前線