PAGE2009コンセプト

新しいグラフィックビジネスの船出はPAGE2009から


印刷産業は、印刷物の製造以外にも、印刷物の企画提案、デザイン、情報処理、フルフィルメント、その他印刷に関連する付帯サービスをさまざま手がけてきました。20世紀には、こういったサービスの拡大で21世紀には15兆円産業になるという予測も立てられましたが、実際はその半分にも満たないのが現状です。

その理由は、日本経済の減速や、デジタルメディアの多様化という要因もありますが、もっと大きくは、昨今意識が高まってきた資源・エネルギー問題のように、産業革命以来続いた大量生産・大量消費という多くの産業の土台に変化が起こっていることによります。


印刷を含むメディア産業においても、大量生産・大量消費にはよい手段であったマスメディアの退潮が明確になり、代わって生活者を巻き込んだ携帯電話やWebをうまくビジネスにつなげた通信販売が伸びるといった現象がみられます。売っているものは同じでも生活者と良いコミュニケーションをすることがビジネスの差になるので、印刷のクライアントは真にビジネスに役立つコミュニケーション手段を模索する時代になりました。

クライアント側は従来のメディア発注の習慣を白紙に戻してでも、IT化が進むビジネスプロセスに合わせてデジタル情報をどのように整理・管理・活用すべきかを考え始めていますので、クライアントのお役に立つ提案をするチャンス到来であるともいえます。

印刷の方向性はデジタルプリントやWeb・ケータイの普及の中で、紙媒体の特質を生かした新たなサービスの提供ですが、そのためにはクライアントと向き合って、その意向を今こそキチンと捉え直す必要があります。


PAGEは従来からクライアントと制作側がお互いのビジョンや試行錯誤の経験を有効に交流させて、これからのビジョンを共有するための場として、展示会ではさまざまなソリューション提案を、またコンファレンスではグラフィックアーツ業界の将来を左右する重要トピックスの意見交換を、またセミナーでは今知っておかねばならないキーポイントを、グラフィックアーツビジネスに関連する各分野各階層に向けて集大成してお届けするイベントです。

とりわけPAGE2009は、コスト削減・効率アップが急務な発注者と、ワンソース・マルチユースでそれに応えようとする受注側が、同じ問題意識でタイアップするために、今膠着している古い仕事のやり方を壊してでも、クライアントと新たなWinWinの関係を築くことを、いろいろな角度から検討する機会になるように企画しました。


そこで、PAGE2009のテーマを「ゼロリセット」とし、今まで分かり難かった発注者内側の革新・進展も取り上げて、昨年の売り上げややり方を踏襲する惰性のメディアビジネスに終止符を打って、「チェンジ」の船にクライアントと一緒に乗り込むことを提言します。


社団法人日本印刷技術協会 会長 浅野 健