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製本様式と面付け−知って得する製本の知識(3)

●製本には上と並がある

製本様式の種類は、造本形態により上製本(本製本)と並製本(仮製本)に分類される。

(1)上製本

糸綴じ(かがり綴じ)された折本に、接着剤を用いて特殊な布「寒冷紗(かんれいしゃ)」 を貼り付け、厚い板紙の表紙を見返しと一緒に貼りこむ製本様式を「上製本」といい、上 質な書籍に用いられる。

表紙は別に加工されるが、表紙の背の形状に「丸背」と「角背」の2種類がある。最後 に表紙の背に筋入れをして仕上げる。

(2)並製本

上製本に対して「仮製本」とも呼ばれているが、仮綴じをした簡単な製本様式を「並製 本」という。印刷された単一表紙で本文をくるむ方式で、雑誌、文庫本、カタログなどに 用いられる様式である。「無線綴じ」や「中綴じ」などは並製本に含まれる。

●製本に必要な面付け

「面付け」とは、製本の折り単位に各ページがページ順になるように、製本仕様に基づ いて各ページを配列することをいう。従来この面付け作業は手作業で行われていたが、DTP や専用システムでは、自動面付けソフトで面付けしてフィルムや刷版に出力できるように なった。したがって面付けの良否はソフトに左右されることになる。

面付けは台割り(印刷方式)と製本様式に関係する。台割りの「台」の意味は、印刷機 に組み付けられる版数の1単位をいい、ページ物印刷における版面数を「台数」という。1 度に印刷されるページ数に、総ページ数を分割することを「台割り」という。よく小部数 印刷の見積単価に、台数計算方法が使われる。

台割りの基本は、紙の厚さにもよるが片面8ページ、両面(裏表)16ページを1台とし ている。しかし製本が8ページ折りか、16ページ折りか、また印刷を全判で印刷するのか、 半裁で印刷するのか、加えて「右開き」の本か「左開き」の本かにより、面付けの方法が 異なる。

(1)基本的な面付け

通常1枚の用紙に印刷するページ数は、2、4、8、16、32ページであるが、一般的な印 刷方法は1枚の用紙の片面に表版8ページを印刷し、その裏に裏版8ページを印刷する。 これを「本掛け」という(図参照)。


この他に「打ち返し」と呼ばれる方法がある。表版と裏版を1枚の刷版 に面付けし、1 枚の枚葉紙に印刷する方法である。つまり一度に表裏が印刷できるわけだ。そして用紙を 裏返せば同じ版で両面同時に印刷できることになる。しかし最近では両面印刷機が普及し てからこの方法は少なくなった。

(2)中綴じの面付け

            週刊誌のような中綴じ製本では面付け方法がまったく異なる。面付けのページ数は同じ 4、8、16、32ページであっても,面付けページの組み合わせが異なる。つまり1冊のペー ジ数により、面付けページの組み合わせを変える必要がある(図参照)。たとえば本文が 64ページの場合には、1ページ目と最後の64ページが付け合わせになり、128ページの場 合には1ページ目と最後の128ページが付け合せになる(つづく)。

図版はいずれも「製版・印刷はやわかり図鑑」(JAGAT)より転載

他連載記事参照

2000/12/16 00:00:00


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