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PDFによる大規模ドキュメント編集と管理 (テキスト&グラフィックス研究会 速報)

PDFを活用した大量ドキュメントの編集制作

ドリームプラネット 深澤 秀通 氏

電子文書制作時の問題点として、以下の項目がある。
大量の電子ドキュメントを制作する場合、多くのスタッフが関係することなり作業手順や管理が煩雑となる。
また、長期間に渡って見読性を保証するPDFを作成する必要がある。PDF変換に起因する問題や、Wordのバージョンに起因する問題が多い。
PDF変換における問題として、原本との同一性、PDFの見読性、PDFの完全性をどのように担保するかがある。
したがって、大規模なドキュメントをPDF化するには、高度な知識やノウハウが必要である。
製造業における設計図面のPDF作成業務の自動化や、電子申請文書のPDFの自動化、社内文書の自動配信などを手がけている。

ドキュメント管理と新薬電子申請(eCTD)システムへの応用

株式会社ディジタルメディアシステム 代表取締役社長 江本 博治 氏

製薬会社における新薬の申請は、何十万ページに及ぶ膨大な文書を厚生労働省に提出するものである。
eCTDとは、医薬品申請における電子化対応で、従来の紙によるコモン・テクニカル・ドキュメントを電子化する規定である。この規定は、ICH(医薬品規制調和国際会議)により米国、欧州、日本の三極間にて検討を行い必要事項を決定している。

docuBridgeを使用したeCTD Systemでは、eCTDの規定に合わせたバックボーンXMLが自動生成される。その管理下に大量のPDFドキュメントが連携される。最終的には、XMLの構成にしたがったリンクが自動生成されひとつのPDFに再構築される。
このシステムを採用した製薬会社により、2005年に国内で初めてeCTDによる新薬申請を実現した。

2006/06/20 00:00:00


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