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MIS導入で前提となるPDCAサイクル

企業経営では、PDCAと呼ばれるマネジメントサイクルの確立が非常に重要である。PDCAサイクルでは、事前に計画や予算(PLAN)を設定し、取引や活動データを集計(DO)し、実績がどの程度達成されたかを調査・分析し(CHECK)、どこをどの程度どの様に改善しなければならないか(ACTION)、を意思決定していく。企業の実績を評価し、適切な改善策を決めるためには、精度の高い的確なPDCAサイクルの確立が要求される。以下、PDCAサイクルの確立における重点ポイントを見ていく。

■PLANフェーズ
 第1に適切なPLANである。PLANが適切でなければ、その後のCHECKやACTIONの効果が低減してしまうからである。PLANを検討するに当り、経営戦略を考えなければならない。何故ならば、どの点を重点にPLANし、CHECKするかは、その企業の持つ強みや競争優位性を明確にする必要があるからである。いかなる大企業といえども、保有資源は有限である以上、自身の強みに集中的に資源を投下する以外、成熟市場では生き残れない。
 しかしながら、企業である以上、最低限押さえて行くべき基礎的な指標もある。基盤といっても良い。例えば、全社売上・利益、部門別売上・利益、製品別や顧客別の売上・利益、などである。JAGATでは、最も基本となる部門別利益管理(PMP)システムを提唱し、PDCAサイクルにおいて最低限必要なモデルとツールを提供している。損益計算書から得られる営業利益や経常利益は、どの部門の貢献度が高いのかが、明確に把握・分析できるシステムである。各社の戦略に依存しない汎用的な基盤システムである。これは、CHECKのところで後述する「社内標準」を基に設定するべきである。予算や計画で使用する基礎データとして、自社の標準価格であり、標準作業時間、標準手順などを基に、目標売上や目標利益を設定することになる。

■経営指標の設定について
 この様にPDCAサイクルを構築するには、基盤となる最低限の標準指標と、自社の戦略に基づく重点指標がある。当然、構築する優先順位は標準指標からである。次いで重点指標となる。戦略性を加味した重点指標は、各社の事情に応じて大きく異なる。例えば、新規開拓に力点を置く企業であれば、営業部門では新規顧客数や新規顧客販売額などが指標として選択されよう。製造部門では、研究開発額や新規提案数などである。

■CHECKフェーズ
 第2にCHECKである。実はDOのフェーズも業務フローやJDFなど、ホットで重要なキーポイントがあるが、これはまた別の機会に取り扱う。では、何故CHECKかというと、次のACTIONの方向性はこのCHECK如何で決定すること、その企業の社内標準の選定や精度を向上すること、の2点があるからである。社内標準とは、前述した「標準価格」、「標準作業時間」、「標準手順」などである。標準との比較に基づいて次期PLANが作成される。DOで収集された実績データから、標準値に照らし合わせて、その成果をCHECKするのである。つまりCHECKに当り、比べる相手、つまり標準を設定することが大前提である。
 また指標の特性によって、より精度の高い標準となるべく数値レベルを改定・更新する仕組みが必要である。実は、この精度向上が、PDCAサイクルを回すことで実現され、PDCAサイクルを確立する大きな目的といえる。いずれにしても、顧客に依存せず受注仕様のみで決定できる「標準価格」、製造にとって各作業の「標準手順」や「標準作業時間」などとの比較で、自身の経営活動の良否や適正度を見極めることが重要になる。

■MIS導入の前提
 MISを導入し経営の効率化、省力化、高度化を進めるに当り、上記の点を押さえたPDCAサイクルの確立は必須である。MISの導入によって、PDCAサイクルを自動的に「構築」してはくれないのである。PDCAサイクルが的確に確立され、機能している状況で、MIS導入のメリットは最大化される。コンピュータシステムの導入目的と、導入効果を、適正に見極める上での経営管理上の大きな責務であり、前提であると考える。

JAGATでは、経営管理層を対象として、マネジメント講座として、部門別利益管理システム(PMPシステム)を定期的に開催している。詳しくは教育開発部(03-3384-3112)までお問い合わせ頂きたい。

2006/09/13 00:00:00


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