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各地の声(2007年5月)

原料価格は値上がり、印刷製品の販売価格は値下がりが続く。仕入・販売の両面で価格が不安定さを増し、印刷会社経営は先行きの不透明感を強めてきた。売上高については、目先の底打ち気配も散見されてきた矢先なのだが。



茨城:商業
人の動きは出てきたような感じですが、お金の動き(消費)は増えていないように思います。どの企業も販促費を抑えたり、より効果的な販促方法を考えたりしています。この時機に用紙(材料費)の値上げはかなり厳しいです。

茨城:商業、出版、事務
4月から新体制でスタートして3ヵ月になりますが、売上高の前年対比はやや良で経過しています。用紙と諸資材の値上げが経営を圧迫しているにも関わらず、印刷料金の低価格化が進行して、業界内は大混乱しています。料金問題は永遠の課題でしょうか。秩序ある業界でありたいものです。

東京:出版
部数は落ちていくので、色数やサイズなどでどのように工夫して増やすか、付加価値で勝負です。

千葉:商業
5月は連休で稼働日が19日でした。受注産業には辛いです。例年より頑張れたとは思いますが、6月はさらにしっかり働きます。

新潟県:総合
区制施行に伴う受注も一段落ついた感があります。例年、半期の最後の6月に受注減少、受注管理等の対策徹底を打ち合わせていますが、市役所の入札など、価額競争にて不調に終わる物件があります。小口の物件にて受注を確保しています。

石川:商業
需要の低迷、価格の低下に震災の風評被害も加わって、秋口までの地域景況は対前年で50〜60%の状況です。地元からの仕事量は激減が予想されています。

大阪:商業
大阪は業界も景況感は良くないようです。用紙の値上げに関する交渉が増えてきていますが、果たしてエンドユーザーが納得するかどうかが大きな問題です。誰もが知るような大手印刷会社が、かなりの安値で動いているようです。当社にとって5月は特需のおかげで大幅な売り上げ増になり、7月決算を前に予想数字をクリアできましたが、来期がどうなるかはわかりません。

和歌山:商業、事務
4ヵ月連続のマイナスに終止符を打つことのできた5月でした。用紙の値上げ幅は15%、もしこれが継続するならば収益を圧迫します。交渉の余地が残されていないようで、いわゆる'通達'です。

広島:商業
最近の印刷市場の動きは鈍い。打開策の一環としてクロスメディア営業によるワンストップサービスを推進することで独自性をPRしていますが、そう簡単に結果が出るわけではありません。そのような状況の中で、コンテンツビジネスは顧客ニーズが確実に変化したことに気づかされます。多くの顧客が一段とレベルアップしたWebソリューション提案を期待するようになり、受注増加につながり始めています。


(「2007年5月度 印刷業毎月観測アンケート」より)

2007/08/30 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会