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各地の声(2007年8月)

物価は明らかな上昇傾向にあるが、印刷製品価格への転嫁は難航している。改正建築基準法の施行による行政手続きの遅滞が、印刷産業にも影響を及ぼしつつあるとの指摘も見られる。




茨城:商業、出版、事務
用紙の値上げが表面化しましたが、印刷料金の価格にはなかなか反映されません。いずれこのツケは経営に跳ね返ってくるでしょう。官公需の反談合を契機に価格の下落が続いており、憂慮すべき問題が発生しています。

茨城:商業
決して良い状況ではありません。印刷業界だけでなく、他業種においても厳しい価格競争による顧客の奪い合いが続いています。まさに生き残りを賭けた戦国時代と言えるでしょう。最近までは好調に見えていた住宅・マンション関連も、耐震構造確認申請の手続きの厳正化による兼ね合いで、ここにきて動きが止まってしまったように感じます。

東京:商業
商印に関しては一時期ほど悪くありませんが、少部数PODのようなものはいまいちです。金融商品取引法施行による特需が若干ながらありました。8月まではそのような需要があり、11月以降は年末需要が入ってくるはずですが、いまはやや中だるみとも言える状況です。

東京:出版
時期によって仕事の繁閑の差が大きく、溢れるときもあれば止まってしまうこともあり、その差が極端です。8月以降はやや仕事量が減ってきたような印象です。用紙価格は上がりましたが、仕事量そのものには影響を及ぼしていないように思います。少しずつお客さまのご理解をいただけるように努めています。

岐阜:パッケージ
用紙価格の上昇が、はっきり数字に反映されてきました。見積もり価格の見直しとコストダウンの徹底で、利益確保に努めたい。

大阪:商業
8月は休みが多く、稼動日数の割合から、毎年この月の成績は芳しくありませんが、9〜10月にはその分を取り戻している状況が、ここ数年続いています。この夏の暑さと世界陸上が終わった反動から来ている受注が相当数あります。

大阪:パッケージ
用紙の値上げ、パッキンケースの値上げが現実味を帯びてきました。製品価格への転嫁はなかなか進みません。新聞発表だけで値上げができる紙、電力、ガソリンなどの業界が羨ましく見えてしまいます。

和歌山:商業、出版、事務
1〜9月累計の受注件数は前年比87%まで落ち込んでいます。景気回復の地域格差が如実に現れています。ある役所からは、来年度予算において、印刷物、消耗品、備品等に関して一律15%をカットするとの噂が出ています。負けずに頑張ります。



(「2007年8月度 印刷業毎月観測アンケート」より)

2007/12/01 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会