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2007年印刷技術トレンドを振り返る

 IGAS2007ではプレス以降の製品の充実が目立った。特に枚葉印刷機はよりレベルアップされた機構的な工夫がなされ生産性向上をアピールしていた。また、環境対応に関連した新しい材料も発表された。
 一方で高度にコンピュータ化された装置をうまく運用するには周辺装置や材料との関係の重要性を認識することが大切である。

工夫されたインキング機構

 通常、枚葉機にはインキ開度を調節するキーがありインキ元ローラの下に15〜16本の練りローラと着けローラがある。しかし、インキキーをもたず練りローラが一本の機構をもった印刷機が1998年に発表された。
 今回のIGAS2007でも練りローラーが一本の機構の印刷機が発表された。この機械も元ローラーにはアニロックスローラが使われておりメッシュの中にインキが入る。入ったインキは均一に着けローラーへ渡される。
 こうした新しい機構により品質の安定や生産性向上に寄与しているが、印刷機は常に一定状態に保ち作業者による調整をしないという方向にある。

原則は機上での調整をしないこと

 ICCプロファイルはCMSの心臓部ともいうべきもので絶対に欠かせない。CTPシステムが一般的となっている現在の工程ではプリプレス側で色調整して印刷機上での調整をしないことが原則だ。
 ICCプロファイルはインキ顔料や紙質の差を吸収するだけにして、ドットゲインカーブの調整はCTPに任せたほうがいい。適正なICCプロファイルの運用が望まれる。
 CMYKのインキツボの開度をオペレータが特別に意識することなく色調整できる機械も登場した。「機上の調節をしない」という流れとは逆のようにも思えるが、日常の印刷ではなく顧客の立会いがある場合に有効として導入した企業もある。

全自動同時版交換で能率向上

 オフ輪ではあたりまえの技術だが、ダイレクトドライブ搭載の枚葉機が発表された。ダイレクトドライブは、版胴をクラッチ操作で印刷機のメインモーターから解除することによりインキローラ・版胴を機械本体と異なるスピードでの回転が可能である。

機構と材料の相性

 コンピュータ化が進んだ印刷機でも材料との相性は昔からつきまとうことだ。実際にトラブルが発生したときに実証実験をしたり材料のチェックすると、印刷機の湿し水機構によってトラブルの発生の仕方が違うようだ。したがって、湿し水機構とインキのタイプ、湿し水の給水効率の組み合わせが重要なポイントといえよう。

環境対応への意識改革

 今まで環境問題の法規制は規制的手法と経済的手法があった。最近の方向は自主的取り組みをして会社が自らアピールする方向に移りつつある。ここで環境問題へ自主的取り組みをするかしないかで二極化が起きてきている。
 環境対応型の洗浄液のコストは従来品に比べ約2倍であるが洗浄力も2倍以上あるケースが多いので2分の1の量で使うことができればコストの問題もクリアできる。ここでは実際に作業するオペレーターの環境問題への対応意識を高め材料の使い方を考えなければならない。

2007/12/23 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会