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間近に迫るPAGE2000の、傾向と対策

いよいよ2月2日より池袋サンシャインシティでPAGE2000が始まる。この不景気の中、今年の新年の挨拶は、昨年とは少しトーンが異なった。昨年は愚痴に終始した感があるが、今年は、今までのやり方ではダメだという話しが多くなった。それは政府の護送船団が沈没したのに続き、民間でも皆でひとつのゴールを掲げて「印刷工業組合が印刷業者を指導する」ということに疑問をもつ人が増えたからである。このサイトでも従来から言っているように、個々人および個々の企業が自立して未来に挑戦しなければならなくなった。答えは多様化である。

自立するには、それぞれの企業が独自の戦略を持たなければならない。子供が大人になり自立する際に、なかなか自分の希望する道には進めない。人の真似をして習い事をしても、それだけで第一人者になることは稀であるのと同じで、他社の戦略を真似しても、他社のような評価は得られない。最適の道は自分で模索するしかないのである。ここに、なぜPAGE2000を企画したのか、PAGE2000で何を伝えたいのか、がある。これについては、PAGEコンファレンス特別連載記事として取上げてきたが、もっと簡単にまとめよう。なにしろ、PAGE2000の開催は目の前だから。

以下に「傾向と対策」を箇条書き風超要約版にしてみた。

1. DTPでのデジタル化は、日本では多くの場合、ビジネスの起爆剤ではなかった。

2. 一方米国ではDTPを契機にWEBや電子出版からECへの爆発が起ったところがある。

3. 日本のDTPはデジタル化の本質を捉えていないのではないか? それは、
(1) オープンシステム=開かれたモデル
(2) 部分最適から全体最適へ
(3) 顧客とともに勝つ 価値を高めるプロセスの共有
などの認識が足りなかったのかもしれない。

4. しかし日本でも容赦無くネットワーク化が進展する。

5. これにうまく乗ればグラフィックアーツのビジネスの発展の可能性がある。

6. 実態はうまく取りこめていないので、ギャップを埋めるIT戦略が必要になる。

7. その技術要素はすでに明白である。あとは自社にとっての位置付けが問題だ。

8. うまく位置付けするためのチェックポイントは以下である。
(1) 顧客に先行してネットワーク活用できているか?
(2) 部分改善よりも全体の効率を優先的に考えているか?
(3) 顧客と新しい関係を築きつつあるか?

これらを考えるために、PAGE2000コンファレンス・セミナーの6トラックがある。まず、基調講演でネット上でグラフィックのサービスという方向性を確認しなければならない。

そこに至るまでに整えるべき環境として、制作のフルデジタル化、オープンなカラーへの対応、オープンなデータ交換であるSGML/XMLへの対応、情報管理能力の向上の諸問題がある。

こういった環境が整えられたならば、今までできそうでできなかった、マルチメディアやオンデマンドなど21世紀にふさわしいメディアのビジネスが見えてくるであろう。

*   *   *

なにも、そう力んで自立して将来を考えなくてもいいではないかと考える人もいるかもしれない。それはそうである。大半の人は、人まねであることは将来とも同じであろう。従来はリスクを避けて後から追う方が楽なこともあった。しかし情報の世界は2番煎じを甘やかさない。DTP自体もパソコンも流通業も、みなそうである。ITがキーになる分野は、後から追うものの辛さが一入になるのである。

ほっておいてもIT時代になる。CTPが迫ってくると、制作工程もフルデジタルは尻に火がついたようになる。データの入り口も出口もデジタルになると、より信頼できる会社と組んで仕事するしかないのである。だから、先に戦略をもって準備している会社が有利になるのである。PAGE2000の内容が実際に現場の問題になるには、2〜5年かかるかもしれない。この2〜5年を大切に考える人のためにPAGE2000はあるともいえる。

開催準備のためにコンファレンスのオンラインの受付は終了しますが、当日にはPAGE2000登録場所に案内がありますので、締切り状況を確認して、当日申し込みください。

2000/01/31 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会