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ケータイ特性を活かして情報を提供

クロスメディア研究会では、ビジネスにおいてメディアをクロスして展開する上で必要な技術の方向性や最新動向を知るために、定期的に勉強会やセミナーを開催している。 昨年10月にはモバイルと連動して位置情報を活用するサービスの最新事例を紹介するセミナーを開催したが、そのなかで位置情報連動型携帯広告アドローカルを展開しているシリウステクノロジーズの宮沢弦氏の話を紹介する。


「出したい」広告を「出したい」エリアに

アドローカルは出稿主が、広告を出したいエリアに出すことができるケータイ向けの広告プラットフォームで、GPSや基地局、地図などの位置情報に合わせた内容の広告を配信することができる。 オーバチュアやGoogleの広告がキーワードに対する広告サービスであるのに対して、住所に対するオークション方式である。たとえば新宿で広告を出したいという人が多くなれば、新宿の単価が上がってくる。若い人が多いということで渋谷の単価が一番高く、全国平均単価が約30円に対して渋谷では60円くらいで入札する企業もある。

ある大手アルバイト情報サイトでは、このサービスで出稿した地域でPVが113%増加しただけでなく、面接申込みの獲得単価(CPA)を下げる効果もあった。 通常アルバイトの面接申込みの獲得単価は1,500円くらいに高騰しているが、大学を中心に広告の起点を立てたところアルバイトの申込みをしてくる学生が続出し、1,000円以内で人員を獲得することができた。

また、ユーザーがQRコードを撮影することで獲得できる位置情報を活かして「コレどこ」というサービスも展開している。 これは雑誌などに掲載されている広告商品にコレどこQRコードをつけることで街中のどこで購入できるかを検索でき、実際の店舗に誘導できるサービスである。 メーカーは流通情報を本部で全て押さえているので、どこの店に在庫があるのかがわかる。その情報をあらかじめデータベースに入れておくことにより、たとえば渋谷の周辺でその商品のある店舗を自分の今いるところから近い順に表示することができる。 欲しかったものを無駄な時間を使うことなく、ダイレクトに店舗まで足を運んでもらうことができる新しいマーケティングツールとして展開している。

ケータイ系マーケティングサービスの課題

ケータイを使った位置情報連動型の広告では、実際に情報を見て何人の人が最終的に店に来たのかを把握する手段がないところが悩みどころである。 われわれのサービスにしてもそうだが、アドローカルを見てご飯を食べた人がどれくらいいるかというのは、ケータイを見せてもらえばわかるが、そうでない場合はデータが取れない。 それを回避するために、ぐるなびでは必ず地図ページとクーポンがセットで印刷されるようにしている。クーポンを使うと地図も一緒に出て、それを見るとぐるなび経由で来たということがわかるしくみだが、それでも100%ではない。 将来的に、投下した予算と店で消費された金額が実数で取れるようになれば、より効果的なマーケティング活動ができるようになると思う。

(クロスメディア研究会会報「VIHICLE」226号より一部抜粋)

[クロスメディア研究会の今後の予定]

<開催間近>4月定例勉強会[4月24日(木)14:00-16:00]
  2008年の情報通信最新動向〜次世代IPネットワークはじわじわとビジネスを変革する〜
・5月定例勉強会[5月22日(木)14:00-16:00]
  FeliCaアプリケーション活用サービス
・見学会(研究会会員限定)
  電子ペーパーコンテンツ配信およびエリア・ワンセグ放送を用いた新サービスの可能性[4月17日(木)14:00-16:00]
  アイトラッキングによるWebサイト分析の体験[5月28日(木)14:00-16:00]

2008/04/17 00:00:00


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