かつて「8秒ルール」という言葉があった。Web制作現場における一つのルールのようなもので、サイトのコンテンツが8秒以内に表示されるように心がけるというものである(特に法律で決められていたとかいうことではない)。8秒以内に表示されないと、ユーザはよそへ行ってしまう可能性が高くなり、さらに再度訪問する確率は低くなるとされていた。これはナローバンド時代の話で具体的には1999年ごろまでのダイヤルアップやISDN全盛の頃である。2000年以降になるとADSLの急速な普及により、この「8秒ルール」という言葉は使われなくなった。
しかし言葉は使われなくなっても、概念は残っている。ユーザの要求するハードルも高くなっており、ブロードバンド環境の中で待ち時間はさらに減る。制作側とクライアントがサイトパフォーマンスを意識しているかどうかにもよるが、意識している側にとっては、現在は8秒どころか2〜3秒で表示されないとユーザが離脱すると捉えているようである。よって、意識していない側にとってはどんどんユーザをロスしていることになる。
制作側とクライアントが、ユーザのニーズをどこまで意識できているか。課題を設定し、仮説検証を行いながら改善できているか、ということである。Webビジネスを成功させるために、制作におけるポイントを再度整理することや、また判断材料としてサイトパフォーマンスをどのように捉えるかの学習が必要ではないだろうか。
ゴメス・コンサルティング株式会社は「Webサイトパフォーマンスランキング」をサイト上にて発表している。例えば「海外ツアー旅行サイト」のジャンルに注目してみると、
会社名 平均速度(秒) ページバイト数(Kバイト) Yahoo! トラベル 0.278 41.2 TravelANSWER(ビィー・フリーソフト) 0.727 254.8 H.I.S.(エイチ・アイ・エス) 0.746 239.0 阪急交通社 0.756 156.9 eトラベル(ジャルパック) 0.855 221.5
Webサイトの使い勝手・わかりやすさは非常に重要です。ただ、そこで意外と見過ごされている重要論点がサイト表示速度であり(中略)たとえユーザー満足度の高い商品・サービスを提供していたとしても、サイトパフォーマンスの劣化により機会損失が発生してしまうのです。としている。サーバやネットワーク改善というバックエンドよりも、実は表示待ち時間の80%はフロントエンド側で対策可能であるという。
2008/06/12 00:00:00