本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

各地の声(2008年7月)

目に見えて受注が減ってきたと訴える印刷会社が増えている。企業の大型倒産も増えており、該当する地域経済圏では一層の景気の冷え込みも予想される。一方では落ち込むばかりだった受注価格の上昇も一部で観測され始めたが…。




茨城:商業
印刷用紙が大幅値上げになりましたが、値上げ交渉などで価格転嫁に努力している印刷会社が少ないように思う。値上げどころかさらなる低価格競争まで発生している状態です。この状況は、次回の原材料の値上げ時期まで続くような気がしています。

東京:事務
上半期はある程度の仕事がありましたが、7月以降は厳しい状態になりました。仕事が減り、残業の不要な状態が続いています。大きな受注が減り、そろそろ年の後半の仕事の状況を見極めていく時期を迎えています。たとえ今年はなんとかなったとしても、来年はどうなるか。比較的規模の小さいところは設備の更新を止めたり、できなかったり、思い切って設備を廃棄するところもあり。ニッチを得意にする印刷会社では伸びているところもあるようですが、やはりそれは例外的で、厳しい状況が続きます。

東京:出版
7月辺りから仕事が減り始め、8月は特にひどい状況で、機械が止まっていることもしばしばです。同業からの仕事も減っています。決算が年末なので、なんとか業績のためにも仕込みを強化したいところですが。用紙値上げは一段落したものの、封筒など紙製品周辺も遅れて値上がるとのこと。今までがんばったという感じもしますが、用紙値上げの影響は少しずつ周辺にも波及して、物価が上がっていきます。

大阪:パッケージ
昨年よりスポットものが減っているので、売上が伸び悩んでいます。

大阪:商業
全体的に仕事量が少ないようです。

広島:商業
用紙価格転嫁はどの程度進んでいるのかはっきりしませんが、入札価格は確実に上がり始めました。枚葉印刷、B2オフ輪印刷の受注量が1年近く前年割れを続けています。印刷市場の縮小均衡は止まっていないようです。やはり、クロスメディア展開とワンストップサービスで減少した売上を補うべきなのでしょう。しかし、あまりに大きい温度差をどのように埋めるか、頭の痛いところです。

広島:商業
地元の東証一部上場の大手不動産会社が民事再生法を申請です。どの程度の影響が出てくるか、心配しています。

山口:商業
7月、そして8月と受注点数、受注金額とも減少しています。


(「2008年7月度 印刷業毎月観測アンケート」より)

2008/09/15 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会