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第31期DTPエキスパート認証試験 新出題/変更問題項目

来る3月15日(日)実施の第31期DTPエキスパート認証筆記試験問題は、すでにご案内の通り、2008年12月に改訂した「DTPエキスパートカリキュラム第8版」が出題範囲です。
 したがって、毎回試験前に発表するカリキュラムに無い「新項目」の発表は今回ありませんが、旧版からの差分項目の中より、新出題問題に関わる主な項目を以下の通り発表いたします。
また変更点ではありませんが、より深い知識を問う予定である項目についてもコメントしています。

※注意 この発表はあくまでも項目であり、新問題の発表ではありません。試験の公平性維持の意味においても、以下の項目以上の情報提供はいたしかねますので予めご承知おき下さい。

 

1.印刷見積もり(積算) (C2:印刷発注知識)

 従来エキスパート認証試験はDTP(技術)サイドから出題され、営業もこの程度の技術的な知識を持つべきであるという視点に立った問題ばかりであった。しかしコスト意識なしには全てのワークフローが成立しなくなった現在では、DTPサイドも営業的な常識・センスを持つことが求められている。今回は手始めとして、見積もりの基本的な知識を問う問題を予定している。

2.知的財産権、個人情報保護法 (C2:印刷発注知識)

 従来出題されていた知的財産権や個人情報保護法について、従来より掘り下げた問題を出題する予定である。また従来の問題は「〜をやってはいけない」というようにネガティブなものばかりだったが、権利を守りながらビジネスを拡大していく、ポジティブな視点に立った問題にするつもりである。

3.デジタル印刷機 (C3:印刷工程知識)

 コンピュータのデータをそのまま印刷機に送り込んで直接印刷するデジタル印刷機の活用が注目されている。バリアブル対応やデジタル印刷機の方式、付加価値の実現などについて、ビジネスを前提とした実践的な知識を問う。

4.標準印刷規格 (C3:印刷工程知識)

 標準印刷規格を利用することによって、各工程のさまざまな出力機器における色合いを管理する方法がとられている。米国の「SWOP」「GRACol」や欧州の「FOGRA」と同様、日本国内でも国際規格となる印刷の標準が定められている。これらの標準印刷規格について基本的な知識を問う。

5.色覚モデルと表色系 (C4:色の知識)

 光源から発せられた光が物体に当たり、光の一部が物を透過したり、反射したりして眼に入る。光を情報に変えるセンサが錐体(すいたい)であり、人間には3種類の錐体がある。CIE表色系、色覚モデルや表色系について基本的な知識を問う。

6.Windows Vistaと文字コード (C5:コンピュータ知識)

 Windows Vistaの標準搭載フォントは、JIS X 0208を包含し、JIS第三、第四水準漢字などを含んだ新JIS標準JIS X 0213:2004に対応している。この結果Vista以前のOSとVistaでは、字体の差異が生ずることもある。文字コードの規格や字体、字形について基本的な知識を問う。

 

※以上の6項目がそのまま問題数と対応するわけではありません。項目によっては2つ以上の出題になる場合があります。また、新出題にともなって従来問題の入れ替え/統合/削除などが発生しますし、それ以外の従来問題についてもアップグレードを行ないます。
結果的に、新出題項目を中心として全体の20%くらいの問題が入れ替わることになります。

2009/01/22 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会