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博物館・美術館にとってのディジタルアーカイヴ(資料)

東京国立博物館 資料部情報管理研究室長

高見沢明雄


博物館・美術館の目的
・「モノ」の保管:モノ自体の保管、モノに関する情報の記録
・「モノ」の活用:モノを直接見せる、媒体を利用して見せる
・「ディジタル技術」の利点
・「データ」中心:見せるのは「データ」。仕掛けではない。
・「モノ」に関する全ての情報をディジタル化(画像に限らない)

技術との付き合い方
・「実用」の手段:費用対効率を重視
・技術・環境の急激な変化への対応:データ形式・媒体・システムなど
・割り切り:使える範囲で使う、質より量

方針
・作成・蓄積・利用の分離: 使い方にとらわれず,先ず作り,ためる
   作成・蓄積:長期継続作業
   利用:時々刻々の出来事
・作成・蓄積の論理:元「素材」の論理にしたがう、既にあるものはなるべく利用する
   作りやすい。分かり易い。中途半端になりにくい。
・作成・蓄積の技術:「標準」にしたがう
 危険が少ない。費用が低廉。
・利用
 「生」のまま提供:専門家・マニア・加工再販業者などを対象
   付加価値小。大きなストック。
・「料理」して提供:一般愛好家を対象
   付加価値大。少量多種。

画像作成・利用の実際
・作成
既存写真(約20万枚)を元に平型・筒型スキャナーを用いてディジタル化(外部委託)。
カラー画像はRGB各8ビット。モノクローム画像は8ビットグレイスケール。約5000×4000画素,約2500×2000画素,約1250×1000画素,約625×500画素の4段階。無圧縮のTIFF画像と圧縮したJPEG画像。フィルム1枚につき8ファイル。納品媒体はCD-R。
JPEG画像のみ磁気ディスクに入れ,オンライン利用。
1994年開始。昨年末累積でフィルム72,000枚分(+α)。

・利用
写真検索サービス:「生」のままの提供
 1996年開始。現在フィルム約26,000枚分。容量4.9GB。
「法隆寺献納宝物ディジタルアーカイブ」(HVC公募事業,NHK-ES応募)
 1999年。約300作品,約1,200画像。容量2.4GB。
 来館者向けサービス。DVD-ROM市販(予定)。
ウェブサービス:「館蔵品から」
 1995年開始,1999年更新。約現在500作品,約1,800画像。容量450MB。

・工程
 企画:
 製作:(フィルムによる)撮影,スキャニング,加工,テクスト
 運用:

課題
・量
・質:色調,ゴミ・ホコリ,干渉縞,図形歪など。
・論理:作品単位に整理できていない。
・文字情報
・「写真」から「計測」への転換
・意識
・手続き
・広報

全般的動向
・個別博物館・美術館ごと 哲学的論議。関心はあるが...。試行錯誤。
・ネットワーク化 笛吹けど...。関心はあるが...。試行錯誤。

参考

東京国立博物館
東京都台東区上野公園13-9
JR上野駅公園口もしくは鴬谷駅から徒歩10分。
展示館:月曜日休館
資料館:日曜日・祝日・土曜日休館
03-3822-1111

URL
 http://www.tnm.go.jp/ 東京国立博物館ウェブ
 http://www.tnm.go.jp/doc/Srch/s00.html 情報検索サービス
 http://www.tnm.go.jp/doc/Srch/Flm/FQ3.tn.html (画像)技術情報
 http://www.tnm.go.jp/bnca/ 文化財情報システムフォーラム
 http://www.tnm.go.jp/bnca/doc/Refer.html リンク集

1999/02/09 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会