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drupa2000で何を見るのか

(JAGATのドルッパ情報はここへ)

drupa2000が5.18〜31の2週間、ドイツ デュッセルドルフ市で開催される。世紀の境目に行われる展示会にふさわしく、メッセの全18ホール(pdf)を「プリント メディア メッセ」と銘打って、印刷技術が「アナログ処理のクローズドなデジタル化」から「オープンで完全なフルデジタル化」した姿を、パノラマ的に見せてくれるだろう。46カ国1860社が出展する大イベントで、最大の出展面積はホール1と2を使うハイデルグループであるが、これに次ぐ面積を得たのは、ホール18全館を使うゼロックス社である。また、ホール6ではローランドとアグフアが中心メンバーとなり、70社近いベンダーが結集して「プリントシティー」という趣向で出展し、日本からも篠原商事が参加する。

5年前のDRUPA95では42機種のCTPが発表されたというが、drupa2000では14機種以上のオンプレスCTP(CTP一体型オフセット印刷機)などと、23機種以上カラーPOD(オンデマンド印刷機)と10機種以上のモノクロPODを見ることができるだろう。そしてPODで最大出展となるゼロックスでは、1:1(ワンtoワン)、ジャストインタイム、インター印刷への対応など、プリントにおける超短納期対応型ビジネスの形をたくさん提示してくれるだろう。明日のための新技術ではなく、デジタル印刷で今日のビジネスをどう解決するのかの提案を、じっくり見学したい。

これから重要になるデジタル印刷などの小ロット/高速化対応では、印刷データ(ページ)を高速制作するワークフローが必要である。企画/制作段階では、Quark eStageやQuarkDMSのような、ダイレクトマーケティング用のデータから高速でカスタムカタログを編集するようなシステムを、また、出力機側にはムダ無くCTPなどの出力機を稼動させる、PDF型やCEPS型のワークフローが準備されなければならない。

フルデジタルを拡張するIT分野では、顧客やパートナー企業と原稿や情報交換のネットワークをフルサポート提供型の、WAM!NETやVioなどのグラフィックアーツVANがあり、付加価値部分としてのリモートプルーフやリモートプリフライトなどのASPサービスが提案される。さらに、myfujifilm.com(富士フイルム)のような、ベンダーによるユーザーサポート+ASP事業プランも披露される。

CTPで話題を集めるのは、410nm付近のバイオレット半導体レーザー光源を持ったバイオレットCTPと、対応する銀塩または参考出品の高感度フォトポリマ版だ。光源寿命が2万時間(昼夜稼動で約3年)という低メンテコストと、さらにレーザーの総合出力が数ワットなれば普通のPS版が焼けるという2つの期待が持たれているが、現状のレーザー出力は5mWなでのまだ前哨戦である。サーマル版では、機上での湿し水現像によるデブリ(焼きゴミ)の出ないタイプの新型アブレーション版や、何種類かの水無し版、さらに機上で生版をサーマルリボン方式やポリマースプレー方式で作成た後でサーマルイメージングする「オンプレス・プレートコーティング&イメージング」のような新概念の発表もある。 また、新聞用のCTPは、1000dpiクラスであるが毎時200版以上の高速性が常識になってきた。

ホール6の「プリントシティー」では、アップル/アドビ/アグフアなどのDTP、ローランド、シノハラなどの印刷機械、ゲメラーなどの製本機ベンダーまで、全工程70社近い企業が結集する。ここではプリプレス/印刷/加工までのオープンワークフローを、PDF/CIP3により協調してみせてくれる。

drupa最大の見物の一つが、FA化された印刷・加工ラインの展示にある。なにせ出展社には、3週間以上という展示会の会期より長い設営日数が与えられる。このため、輪転機+搬送チェーンシステム+各種後加工機という、大手印刷会社や新聞社にあるようなFA化印刷工場をホール内に本格設置でき、稼動デモンストレーションが行なえる。こんな実演を見ることができるのもドルッパならではである。プリプレス分野の方も、ぜひとも足をはこんで頂きたい。

JAGATでは、drupa2000のプリプレス情報を中心にして、全般的な見所を解説するdrupa2000直前情報(5/9T&G研究会拡大ミーティング)と、CTP技術を中心にした説明の、drupa2000視察事前準備セミナー「drupa2000 CTP視察の視点」の2つの事前セミナーを開催いたします。
また、6/20にはdrupa2000速報(T&Gメンバー限定で2時間のメンバーミーティング)を、6/30には大手印刷会社から講師をお迎えして、10:00〜17:00のTechセミナー/drupa報告会を開催いたします。

2000/05/01 00:00:00


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