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レイアウト自動化の条件と可能性

組版やレイアウトという仕事は、表示・表現・表象という意味あいで、英語ではpresentationということになる。これを日本語にして可視化と表現することもある。この種の仕事は、アナログから電算写植やDTPに変化する第一段階では、活字や写植というアナログ的な手法を、ただ画面の上で行うようなWYSIWYGがあった。今でもIllustratorやPhotoshopだけで紙面を作るのはそのようなものである。

電算写植は作業の「手続き」をコーディングという記述で再利用可能にするとか、マクロ化してコーディングを簡便にするような半自動化の発展があった。一方、今日の進化したDTPソフトはレイアウトの自由さが売り物であったために、レイアウトの定型的なエレメントを「雛型」として管理して再利用する方が先に発達した。

DTPソフトはそれ単体で使うことよりも、いくつかの定番ソフトと「分業」で仕事をするものであったために、内部のマクロは発達せず、電算写植のようなコーディングは後回しになった。このようないくつかのソフトにまたがる手続きの記述は、AppleScriptのようなアプリケーションの外側のスクリプトで可能になった。ただしこれはプラットフォームをまたがるような操作はできない。

このような動きが重なり合って、次第にある方向に収斂していくことがわかる。紙への出版ではプリプレスの出力処理のフォーマットに合わせて、文字や画像のデータを用意していた時代から、まず文字や画像の要素が標準的なフォーマットになって、presentationのソフトはそれらに対応するようになった。これら要素であるデータの独立はすでにかなり進んでいる。

要素を扱う「手続き」は、データの入力・加工・編集からpresentationまでの処理のどの段階でも共通の方法でできるのが望ましい。これは「手続き」のデータからの独立であり、まだそれほど一般化は進んでいないが、VBとかJavaなど特定の環境なら相当の自動化ができるようになる。

こういった条件が揃ってやっとpresentation自体の自動化が進む。まず要素であるデータの構造化はSGMLやXMLで可能なので、可視化する作業が雛型化されていれば、データの構造と雛型を関連づけて単純な流し込みはできる。今日では紙とWEBの両方にpresentationするためのレイアウトソフトも出はじめており、これに近いシステムになっている。

しかしその結果が好ましくないものとならないように、評価も自動化しなければならない。これはTeXの行組版ではできているが、まだページレイアウト全体の評価方法はできていない。似たものとして電算写植では浮動ブロックを組みつける機能があったし、新聞では折り畳み処理があった。これらを発展させて、TeXの組版のようにレイアウトの評価方法を作るのもこれからの課題であろう。

(テキスト&グラフィックス研究会会報 通巻133号より)

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2000/05/08 00:00:00


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