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drupa2000での印刷機の見どころ

(JAGATのドルッパ情報はここへ)

ハイデルベルグが各分野で、プリプレスから印刷、加工を通したワークフローを実演し、ホール6のプリントシティではマンローランドとアグファが中心となって企業連合によりワークフローを実演するなど、今回のドルッパは、印刷機単体から一歩進んで、作業の流れ全体の効率化をアピールした実演が中心となるでしょう。CIP3によるプリセット化や、色調や見当の自動コントロールシステムなどにも注意して見学したいものです。

オフセット枚葉機では、DI機(オンプレスCTP)が注目されます。ハイデルベルグのクイックマスターDI、スピードマスターDIがどのようにバージョンアップされたか、テスト稼働を完了した74カラットの性能はどうか、さらには、マンローランドのダイコウェブやエルコーシィ・東洋インキのエルコ400も注目されます。
その他、小森のDプレス、大日本スクリーンのトゥループレス、桜井、アダストなどのDI機も見逃せません。

DI機以外の最近の枚葉機の動きとして、5色以上の多色機化、コーターのインライン化が目立ちます。また、ハイデルベルグ、ローランドなど各社が反転胴方式の両面機を出展し、日本のアキヤマと小森はスペースを取らない専用型両面機の実演で競うでしょう。

オフ輪では、ハイデルベルグのギャップレスオフ輪の普及版サンデー2000と、生産性をさらに追及した倍胴型サンデー4000が目玉です。欧米ではオフ輪の大判化が進んでおり、KBA社の64頁オフ輪コンパクタ818はドルッパ最大のオフ輪として注目されます。その他、マンローランドのロトマン、ハイパーシステム搭載の小森A横オフ輪、英国のティムソン、ドイツのジルコン、スエーデンのソルナなどの実演が期待されます。

今回のドルッパのもう一つの特徴は新聞オフ輪の競演です。火付け役はハイデルベルグで、カラー化とフレキシブルな地域版刷り分けを特徴としたメインストリーム80は見逃せません。これに対し、マンローランドはレギオマンを、KBAは2倍ブラン胴のプリズマと水なしキーレスのコルチナを出展して対抗します。

また、CTP刷版による品質向上と環境面の優位性で、最近パッケージ分野を中心としてフレキソ輪転機が注目されており、ウィンドミュラーヘルシャ、チェルティ、ロトメック、ウィンクラーデュナビアなど多くのメーカーが新機種を発表するものと期待されます。

(JAGAT客員研究員  泉 和人)

2000/05/14 00:00:00


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