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あなたの会社のIT度を採点します



最近は印刷会社の営業マンの名刺にも、e-メールアドレスが記載されていて、印刷業界のIT化の広がりが実感できるようになってきました。しかし、昨年伺ったA印刷会社では一部費用の社員負担により営業全員が「パソコンを持つ」ことは決まったのですが、「何をするのか」未だ検討していないと相談されてしまいました。B印刷会社は、営業全員がノートパソコンを持っていますが、オフコンから移植した画面を持つだけで、業務処理はバッチ処理型のままです。モバイルしても意味が無いので、せっかくのノートパソコンもデスクに置いたままです。また、C印刷会社では毎日何百通もの社内メールは飛び交って、モバイルもしているのですが、業務システムはスタンドアロンのオフコンシステムのまま、イントラネットの準備はこれから始めるのだといいます。

一方で、D印刷会社は昨年から本格的にグループウエアを導入して、営業員が朝一番でパソコンを立ち上げると、真っ先に「昨日までの売上実績と目標との差、今日すぐにする仕事が」を表示するTo-Do画面が開くようになっています。勿論、地方に出張していてもモバイル環境で同じことができるのです。このような芸当も、裏では受注から製造までの実績把握がリアルタイムでなされ日次決算できるような、業務システムの改革を実行したからこそ、これが可能になったのです。

「あなたの会社のIT度」から見ると、A社は30点、B社は40点、C社は50点、D社は75点というところでしょうか。IT化の点数は業務システムの改革のレベルで見ており、この改革レベルが高いほど良い点数になります。IT度の高い会社になるには、ビジネス・スタイルそのものを見直す「印刷の再構築」に取り組みんで下さい。そのときには「単品加工の連続作業」から「データベースによるシステムによる連続性」へと「高度な運用」を目指して発展していくこと、これがIT化の要諦なのです。

昨年の正月はY2Kで始まり、会社に泊まり込んだIT担当者や管理者の方も多かったのではなかったでしょうか。この2000年問題をきっかけに、印刷会社でも基幹システムをオフコンから、パソコンによるクライアント/サーバー型への切り替えも進んだようです。営業員には本格的なIT化に備えて、お古のマッキントッシュからWindowsマシンに切り替えてパソコン一人一台の体制にした企業、さらにグループウエアの導入やイントラネットで社内ホームページを開設して業務改革の取組んでいる会社もあるでしょう。

これからはDTP、CTP、PODなど、今まで手に入れてきた「物作りの道具」(デジタル生産設備)を、さらの徹底して使い切るための「高度な運用の仕掛け」(ITによる営業/業務/購買/工場管理の支援)を作り上げることがキーになります。つまり、印刷業務の大改革をITで行なうのであって、ITを使う視点は「時空を超える」(リアルタイムとネットワーク)ことがポイントで、この視点で業務改革も見直さなくてはなりません。

顧客企業では目に見えるコストダウンも絡んで、部数を含めて無駄な印刷物を徹底的に絞り込んできています。この流れの中で、ブロードバンドの普及が始まればPODの本格的な出番が来るし、ネットワーク上のOne-RIPもASPで提供されてくるでしょう。そのときまでには、印刷会社はグループウエア/イントラネット/エキストラネットの少なくとも2つは実現し、時空を超える業務改革が進んでいなければなりません。

PAGE2001のJAGATコーナー(展示ホールD:文化会館2階)>では、「印刷の再構築」の必要性ならびに具体化する方法について理解いただくために,「ワンポイント講座開催」「業務改革・人材育成・そのためのトータル情報の3コーナーにおける,展示・資料配布,お得なキャンペーン実施」「業務革新のためのIT」をご提案などを行ないます。ワンポイント講座で講演されるIT特別講座や「あなたの会社のIT度」アンケートで自社のポジションをご確認下さい。
また、ITソリューション パートナーコーナー(展示ホールA:ワールドインポートマート4F)もお見逃し無く。
PAGE2001ご来場の節はぜひお立ち寄りください。

IT戦略については,PAGE2001基調講演をご参考下さい。

2001/01/30 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会