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メディアの融合が始まっている

塚田益男 プロフィール

2001/8/2

Print Ecology(印刷業の生態学) 過去の掲載分のindex

(4)メディア融合と印刷

最近、放送と通信 の融合ということが言われるようになった。放送といえばテレビだし、通信といえばインターネットという時代だから、テレビという一方通行の放送とインターネットと言う双方向の通信との融合ということになる。情報伝達のメディアはどんどん多くなる。古いメディアは印刷、テレビ、ラジオ、電話だったが、最近のメディア環境はさらにFAX、インターネット、コンピュータ、携帯電話、iモード、Lモード、それらの複合体とますます複雑になってきた。

 ブロードバンドになれば複合の仕方はさらに拡大され、TV電話、多チャンネルTV、高級Lモード画面など夢の情報化社会が出現する。その段階になっても印刷メディアはなくならない。むしろ放送と通信だけでなく、印刷と放送と通信の融合ということになり、印刷にとっても新しいメディア融合の時代を意識せざるを得なくなる。

 その中でeBook、e-news paper、POD新聞、POD書店などいろんな話題が出てきた。すでにTVショッピングは行われているが、ブロードバンド時代になれば地域通信が重視されるだろうから、カタログやチラシという印刷物の将来もどのような融合にさらされるのか分からない。

 少くもプリプレスのデータ処理は完全に電子メディアの世界とコンパチブル(両立する)なものになる。紙器、包材、建材などを印刷している会社を除いて、殆どの印刷会社は今後の経営モデルの必要要件として電子メディアを強く意識しておく必要がある。

2001/08/02 00:00:00


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