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メディアドライブ/「CrossMediator for Video v.2.0」発売開始

この度, 録画・録音されているビデオや音楽を,ハミング(鼻歌や口笛)で簡単に検索・再生する機能を付加した,世界初のパソコン用ビデオ・音楽管理ソフトを,2001年10月12日に発売開始いたします。
詳しい仕様・内容については,10月12日に製品紹介のホームページを公開する予定でございますので,今しばらくお待ちください。
製品概要はこちらからご覧いただけます。

なお,CrossMediator for Video v.2.0 Macintosh版を,9月19日より幕張メッセ(千葉県)で行われます,PC World Expo. 2001のアップル社Mac OS Xパビリオンにて展示・デモをいたします。ご来場の際は,ぜひお立ち寄りください。

展示会をご覧いただき,ご購入をご希望のお客様は,9月19日より弊社オンラインショップにて予約販売の受付を行っておりますのでご利用ください。


1.概要説明
(1)
ハミングによる音楽検索は,今までに,他社からMIDIデータ(音符データ)化された,音楽データを検索するシステムをカラオケメーカーと組んで,実用化した例があります。しかし,この方式はMIDIデータが無い音楽には適用できなく,一般的ではありませんでした。
(2)今回の方式は,音楽から主旋律データを抽出する方式と,音楽から抽出した主旋律データと,ハミング(鼻歌や口笛)から抽出した旋律データを高速に比較する方式を開発したことにより実現されたもので,MIDIデータが無い音楽データを高速,正確に検索することができる方式です。
(3)「CrossMediator for Video v.1.0」は,録画されているビデオを,「ビデオ中でしゃべられている音声」および「ビデオ中の画像」で検索して,そのシーンをすぐに再生することができる,ユニークな商品として,2000年4月にWindows版,6月にMacintosh版を発売し,現在販売中ですが,v.2.0は,v.1.0に対して,録画・録音されているビデオや音楽を,  −ハミング(鼻歌や口笛)で検索・再生する機能を付加したこと
 −英語音声検索に対応したこと
 −検索するために必要となるインデックス作成を,バックグラウンドで実行できる機能などの強化を行いました。
(4)販売は,弊社オンラインショップにて,
 CrossMediator for Video v.2.0 Windows版    29,800円(税別)
 CrossMediator for Video v.2.0 Macintosh版   29,800円(税別)
 CrossMediator for Video v.2.0 PRO. Windows版 500,000円(税別)
の3種類のソフトを10月12日(予約販売は9/19より)から,同時に販売を開始します。

PRO.版では,CrossMediator for Video v.2.0の「音声,動画,ハミング」検索機能を他のシステムに組み込んで使うための開発環境(SDK)を提供します。

このソフトの機能である,「音声,動画,ハミング」検索機能は,新情報処理開発機構(WRCP:Real World Computing Partnership)の研究成果を使用して実現しています。

この商品のMacintosh版は,9月19日から,幕張メッセ(千葉県)で行われる,PC World Expo. 2001において,アップル社のMac OS Xパビリオンで展示・デモします。


2.商品化の背景,及び機能概要
(1)
最近の,パソコンの性能向上は著しく,CPUはPentium4 2GHz,メモリは128〜256MB,ハードディスクは 40〜60GBが普通のスペックになって来ました。 そこで,パソコンのハードディスクにビデオを圧縮してリアルタイムで録画し,これを再生することができるようになり,録画・再生機能付きパソコンが数社から発売されています。 「CrossMediator for Video v.2.0」は,録画・録音されたビデオや音楽をビジュアルに管理し,これらのファイルを,新しい検索手法によって素早く検索する機能を実現した,初めてのソフトです。
(2)本ソフトを使用すれば,録画したビデオはタイトルを付けて,画面上にサムネイル表示して管理でき,サムネイルをマウスでクリックするだけで,簡単に見たいビデオや音楽を再生できます。
(3)さらに,
 −音声検索:ビデオ中でしゃべられている音声を,テキストや音声を入力して検索
 −静止画・動画検索:静止画や動画クリップを与えて,それに似ているビデオ部分を検索
 −ハミング検索:ハミングで,ビデオや音楽を検索 によって,録画・録音されているビデオ・音楽ファイルを   簡単に,素早く検索することができる,世界初の本格的なパソコン用,ビデオ・音楽管理ソフトです。


3.仕様
(1)
録画・録音した,ビデオや音楽をパソコン上で管理することができ,録画・録音されたビデオや音楽を,「音声,動画,ハミング検索機能」により検索し,録画されたビデオの見たいシーンや,聴きたい音楽を簡単に探し出すことができる,新しいソフトです。
(2)そこで,ビデオデッキがパソコンに,ビデオテープがハードディスクあるいはDVD-RAMになり,管理・検索を簡単に,かつ楽しく行うことができます。また,デジタル的に録画・録音したビデオや音楽は,時間がたっても画質や音質の劣化がありません。
(3)対応OSは,
 −Windows 98・Me・2000 Professional
 −Mac OS X
上で動作します。(PRO.はWindows版のみ)
(4)見たいビデオやシーンをテキストで検索・録画したビデオにタイトルを付けたり,さらにビデオ内部のシーンにメモをテキストでつけることができ,後で,これをたよりに見たいビデオやシーンを検索・再生することができます。
(5)録画したビデオの内容を速覧する機能付き ビデオ信号の変化部分を検出するショット検出機能により,録画したビデオの内容をサムネイル画像で表示します。そこで,このサムネイル画像を見ることによってビデオ全体の内容を速覧することができ,見たいシーンも簡単に再生することができます。
(6)見たいビデオやその内部のシーンを音声やテキストで検索 録画したビデオはタイトルを付けて,あるいはそのビデオの説明などを,音声で登録(音声メモ)しておくことができます。 また,録画してあるビデオのシーンを,そのシーン中でしゃべられている音声をテキストや音声を入力して検索することができます。
(7)ビデオ中の類似シーンを静止画や動画クリップから検索 静止画や動画クリップを与えて,それらに類似したビデオシーンを検索することができます。
(8)ビデオや音楽を,ハミングから検索 ビデオ中で歌われている音楽や,音楽ファイルをハミングを入力して検索することができます。


4.使用例
(1)録画した野球やゴルフ番組の速覧や整理

野球やゴルフ番組を録画しておき,シーン分割した結果を見ることにより,1〜2時間の概要を見ることができ,見たいシーンだけをゆっくりと見ることができます。また,音声検索機能を使い,ダイレクトにそのシーンを見ることもできます。

(2)録画・録音した音楽番組や音楽の管理
音楽番組ビデオや音楽をファイリングしておいて,見たい音楽ビデオや,聴きたい音楽のメロディの1部分を,マイクに向かってハミングすることにより,その曲を素早く選曲することができます。

(3)ホームビデオで録画したビデオの整理
ホームビデオで録画したテープを整理しておき,後で見たいテープやシーン簡単に見つけることができるようにしておくのは面倒です。 CrossMediatorを使えば,この作業をパソコン上で簡単に行うことができ,見たいシーンの検索も簡単にできます。 また,デジタル化しているので,テープのように画質の劣化もありません。

(4)VTRで録画した番組の整理
VTRで録画したテープの整理も面倒な作業を伴いますが,音楽と同様にCrossMediatorを使えば,この作業をパソコン上で簡単に行うことができ,見たいシーンの検索も簡単にできます。

(5)コマーシャルの放映回数チェック
動画クリップを与えて,類似シーンを検索する機能(動画検索機能)を使用すれば,特定のコマーシャルが,番組中で何回,放映されたかを簡単にチェックすることができます。

(6)Microsoft社PowerPointと組み合わせたプレゼンビデオの作成
最近,プレゼンテーションをPowerPointなどを使っておこなう方が多くなっています。 しかし,プレゼンの中でビデオを使うとなると,VTRを別に用意したり,面倒です。 CrossMediatorを使えば,この作業をパソコン上でPowerPointなどと連携して,簡単に行うことができ,見せたいシーンの再生も簡単にできます。

(7)教育用ビデオの整理
教育用ビデオは複数本になることが多く,1度見ると,その後は見たいところだけを見たい,と言う要望が多くなります。 このようなときに,CrossMediatorを使えば,見たいところだけ簡単に見つけて見ることができます。 また,見たいシーンがどこにあったかを覚えていない場合でも,音声検索でそのシーンを探すこともできます。


5.参考
(1)CrossMediatorとは

われわれは日常,マルチメディア,すなわち「テキスト」,「音声」,「静止画」,「ビデオ」等の複数メディアと接しています。 そして,いろいろな質問に対して,これらの複数メディアを使ってわかりやすく答えることができます。 たとえば,「あのプロゴルファーのドライバーショットが見たいね」と言う要望に対して,ビデオのそのシーンを探して「このシーンはどうですか」と見せることができます。このように,われわれはあるメディアの質問に対して,別のメディアを使って答える,と言うことを自然に行っています。これは,メディア間をクロスして検索することによって実現している動作と言うことができ,このようなことができる検索技術をクロスメディエータ(CrossMediator)と言う名称にしました。

(2)CrossMediator技術
新情報処理開発機構(RWCP)の研究成果です。

2001/09/21 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会