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印刷原稿のデジタルカメラ化が50%を超えるとき

デジタルカメラの急速な普及は印刷原稿の撮影分野にも拡大してきている。あるユーザーは近未来の印刷原稿としての画像入力の方法のシェアは,「デジタルカメラ50%:平面スキャナ25%:ハイエンドドラムスキャナ25%」と見込んでいるという。
PAGE2002のコンファレンス・デジタルカメラ・トラックでは,画像品質が急速に高まり,報道用から商業印刷まで活躍の場を急速に広げているデジタルカメラが画像入力の主流になるには,どのような課題が残っているのか,またユーザにはどのような取り組みが必要なのかなど,普及してくるデジタルカメラとの取り組みをテーマにした3本のセッションを組んでいる。


2/8の9:00〜11:00「スタジオ運営のデジタル化」(K1セッション)では,中規模クラスの撮影スタジオや印刷会社内のスタジオ運営を想定して,多点数の商品撮影を「センターサーバーを中心として複数のデジタルスタジオとレタッチスタジオをLAN接続」することで,カメラマンとレタッチマンがグループウエアでコラボレートし,撮影と画像処理を並行処理する流れを検討する。
また,議論の中ではさらに一歩突っ込んで,スタジオのセンターサーバと画像アセッツサーバー(DAM)を結びつけ,制作側では新版も在版も意識せずにデザインしたり,画像のマルチメディア利用がスムーズにできるようなスタジオ運営のデジタル化を議論する。モデレータにJAGAT相馬,スピーカーには,凸版印刷から牛田氏,同社グループで最もデジタルカメラの利用が進んでいるトッパンアイデアセンター西日本から深町,川野の両氏を迎える。


つづいて12:00〜14:00「デジタルカメラの開発課題」(K2セッション)では,プロ用として急速に技術進歩している一眼レフタイプのデジタルカメラについて,開発側から現状のさまざまな課題を検討する。印刷ユーザーとしては,製版スキャナで30年以上にわたって積み上げられてきたノウハウがデジタルカメラに反映しないかという期待があるが,このあたりを製版機器の開発側の視点からモデレータに大日本スクリーン製造の郡司氏から,スピーカーには一眼レフ型デジタルカメラの2大メーカーで開発の第一線を担っている,ニコンから芝崎氏と伊藤氏,キヤノンからは諸田氏と杉森氏を迎えて検討する。


最後に12:00〜14:00「写真家にとってのデジタルカメラ」(K3セッション)では,フォトグラファがそれぞれの専門分野を追求する際にデジタルカメラの特性はどのように役立っているのか,あるいはどのようにデジタルカメラの弱点をカバーして使用しているのかなど,フォトグラファが望むデジタルカメラの今後の発展の方向を探る。モデレータはJAGAT相馬,そして撮影の第一線で活躍するハンディの鹿野氏,フォトグラファーの佐藤氏を迎えて検討する。このなかで,デジタル画像処理技術を手に入れたカメラマンにとって,デジタルカメラとの出会いとは「一点ごとの画像処理が出来るようになった」ことであり,この技術を「どう自分のスキルに高めていくのか」も議論していく予定である。

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2002/01/29 00:00:00


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