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PAGE2002報告 ワークフローの情報交換

PAGE2002コンファレンス H2「ワークフローの情報交換」

スピーカー
(株)小森コーポレーション 静谷文雄 氏
大日本スクリーン製造(株) 池田岩太 氏
凸版印刷(株) 大貫忠治 氏

モデレータ
JAGAT 隈元斗乙

このセッションの目的は,印刷のワークフローの統合に向けて,印刷工程間の情報交換を自動化するためにはなにが必要なのか,どういう課題を解決しなければならないかを考えようというものである。そして,そのためのひとつのモデルとしてCIP4/JDFをとりあげて検討しようという趣旨だった。
しかし,モデレータが時間配分を失敗してしまい,肝心のユーザ側である凸版印刷の大貫氏のご意見をあまりうかがえなかった点に悔いが残る。別の機会をもうけてもう少し突っ込んだ議論ができればよいと思う。

JDFについてはPAGE2001でもセッションを設けたが,今回は小森コーポレーションの静谷氏から,JDFの中身についてかなり詳細で具体的なレベルまでうかがうことができた。JDFについて日本でここまで詳しい情報が出たのは初めてではないだろうか。レジュメあり( PDF形式253KB)

大日本スクリーンの池田氏は,日本のプリプレスベンダーという立場から,CTPのワークフローにおける問題点を提示して工程間のデータ交換の必要性を述べ,PDF,1bitTIFF,CIP3,PJTFというソリューションの流れの中でのJDFによるワークフローを位置付けた。

上述のように,凸版印刷の大貫氏をまじえたディスカッションの時間はほとんどとれなかったが,大貫氏は,印刷会社としても今後,印刷にかかわる各工程を統合する必要は感じており,CIP4/JDFに期待するところは小さくないという。しかし,全工程にかかわる変革はユーザにとっての負担も小さくなく,たとえばJDFを取り入れるとき,今使っている機械をどうするのかという切実な問題がある。そうした現実的な問題に対するソリューション提案も必要だとのことだった。

2002/03/06 00:00:00


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