本記事は、アーカイブに保存されている過去の記事です。最新の情報は、公益社団法人日本印刷技術協会(JAGAT)サイトをご確認ください。

全国に何人くらい仲間がいますか?

〜印刷界OUTLOOK2002(2)〜

2002年4月1日

●印刷業で34万人,印刷産業で43万人

 経済産業省の「平成12年工業統計表 産業編」(概要版)によると,2000年の印刷会社の従業員数は33万9188人で,10年前の1990年に比較すると7.6%減,2万7918人減となりました。90年代の印刷業界の従業員数をみると,98年までは,ほぼ横這いといえます。製造業全体でみると,減少率は少ないほうです。
 全製造業の従業員数をみると,2000年の従業員数は約970万人で,1000万人の大台を割ってしまいました。これは低コストを求めて海外生産へのシフトが進んだこと,また日本の産業構造が製造業中心から,サービス業などの3次産業への移行がいっそう進んでいることが原因と思われます。
 製版業の従業員は2000年は4万6695人,90年の6万2036人から20.2%減で,1万5341人減少しました。製版業はDTP化の影響を最も受けた業態といえ,DTP化が定着し始めた90年代後半からは減少幅が大きくなっています。製本業は2000年は2万5282人で,90年に比べ7.7%の減少です。2000年の印刷・出版・同関連産業は54万2233人で,そのうち印刷産業の占める割合は,42万8039人(79.0%)となります。

●部門別就業者は営業部門がトップ

 全印工連「平成13年度印刷産業経営動向実態調査集計結果報告書」によると,回答企業638社の就業者数は1社平均60人です。これは全印工連平均の6倍ほどの規模になります。このうち常勤役員,パート・嘱託などを除いた従業員数は51.6人で,男性38.2人,女性13.4人となりました。部門別の就業者数をみると,営業が1社平均19.2人で最も割合が高くなっています。このほか平版印刷が14.8人,デジタルオペレータが11.9人,製本加工8.6人,総務6.7人,組版・製版・刷版6.3人,工程管理5.5人,デジタルデザイナー4.1人などとなっています。デジタルデザイナーと企画・デザイン・編集部門を合わせたクリエイティブ系の部門を地域別にみると,中国9.7人,関東甲信越静8.9人,東北8.4人,九州7.1人などが多く,東京は2.9人と最少です。これは,大都市圏に比較して,デザイン事務所が少ない地方では,自社内にクリエイティブ系の人材を確保しているからと考えられます。

プリンターズサークル 2002年4月号より)

「印刷界OUTLOOK2002」の目次へ

2002/04/15 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会