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全国に何人くらい仲間がいますか?

〜印刷界OUTLOOK2003(2)〜

2003年4月1日

●印刷業30万2809人,印刷産業38万2369人

 経済産業省「平成13年工業統計表 産業編(概要版)」によると,従業員4人以上の規模の印刷会社における従業員数は,2001年には30万2809人で,前年比2.2%の減少です。全製造業(従業員4人以上の会社)の従業員数は886万6220人で,前年比で3.5%の減少となりました。1991年のピーク以来減少傾向にあり,1997年には1000万の大台を割り込みました。これは,グロバール化の進展による国際競争の激化で,低コストの海外生産や現地生産へのシフトが進んだこと,また第3次産業の伸長などが要因と考えられます。
 2001年の従業員4人以上の製版業の従業員数は,4万817人で前年比で5.5%の減少,一方,製本業は2万3951人で前年より3.7%の増加となりました。製本業は,技術的には比較的デジタル化の影響が少ない分野で,この十年2万4000〜5000人前後で推移しています。
 印刷・出版・同関連産業(従業員4人以上の会社)の従業員は49万6653人(前年比1.1%減)で,そのうち印刷産業の占める割合は,38万2369人(同2.0%減)で,77.0%になります。なお,新聞業(従業員4人以上の会社)は6万5325人,出版業(同)は4万8959人です。

●就業者の割合は営業部門がトップ

 全印工連「平成14年度印刷業経営動向実態調査集計結果報告書」によると,回答企業623社の就業者数は1社平均58.0人となっています。このうち役員,パート・嘱託などを除いた従業員数は49.7人で,男性37.2人,女性12.5人となっています。
 業態別に1社平均従業員数を比較すると,出版印刷55.5人,事務用印刷31.5人,商業印刷60.8人,包装印刷80.6人,総合印刷が61.2人で,業態によって差があることが分かります。
 集計610社の部門別の就業者数を見ると,営業が11.4人で最も割合が高く,平版印刷が9.2人,デジタルオペレータ6.7人,製本加工5.2人と続きます。
 職種は地域による違いはあまりありません。しかし,デジタルデザイナー部門で東京が0.9人に対し他地域は2〜9人弱です。これは日本の広告ビジネスの中心で,独立系デザイン事務所の多い東京の地域事情があるものと思われます。

プリンターズサークル 2003年4月号より)

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2003/04/27 00:00:00


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