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オフ輪/印刷機の数はどのくらいでしょうか?

〜印刷界OUTLOOK2003(8)〜

2003年4月1日

●オフ輪稼働数は停滞

 オフ輪はどのくらい設置されているのでしょう。日本印刷新聞社の調査によると,2002年の全国の中小印刷会社で稼働する商業・出版用オフ輪の状況は,設置会社数は426社,設置台数では1276台となりました(新聞用オフ輪は91社326台)。前回調査より,120台の減少です。しかし,新聞用オフ輪へ区分替えし直した企業,回答辞退をした企業なども考慮すると一概に増勢傾向にブレーキが掛かったとは判断できないとしています。とはいえ,商業・出版用では大きく減少しています。その理由として,デジタル化の進展によりメディアの多様化,多品種小ロット化,出版不況などによる出版部数の見直しなど,需要状況に変化が起こっていることなどが考えられます。
 判サイズ別ではB2が,809台で前年比8.8%減,全体では63.4%のシェアを占めます。次がA1で189台,B3の149台と続きます。
都道府県別では,埼玉県が63社278台,大阪39社148台,東京24社98台,愛知が30社86台の順になっています。

●印刷機械の生産台数は

 経済産業省の「平成13年機械工業統計年報」によると,2001年の印刷機械の生産台数は4368台で,前年比24.8%減となりました。前年比20.8%増と3年ぶりに増加した2000年から一転,その反動が出たような大幅減です。
 印刷機械の主力となる平版印刷機の生産台数は,前年比10.2%減の1730台,金額ベースでは同15.0%減の1451億4900万円でした。平版印刷機の合計の内訳を見ると,オフ輪の生産台数が前年比20.2%減の130台,枚葉印刷機の生産台数は,前年比9.3%減の1600台で,2001年は,景気をリードしてきたIT関連業界のバブルがはじけてIT関連商品の販促・包装関連需要が減少したことに加え,米国の同時多発テロが起こり,景気の後退感が進んだことが影響していると推測されます。
 DTP制作の進展に大きく影響された製版機械は,前年比33.4%減の9654台と5年連続の減少となり,1万台の大台を割り込みました。1996年と比較すると77.4%も減少しました。製本機械は前年比10.0%減の1万848台,製箱,段ボール製造用などの紙工機械が同7.3%減の597台となりました。


プリンターズサークル 2003年4月号より)
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2003/05/16 00:00:00


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