デジカメは,従来の銀塩カメラメーカーの他に,電子機器メーカー,家電メーカーなどからも発売されている。しかし,画像処理プロセッサを自社開発しているのは,ごく一部の数社にすぎない。ニューコアテクノロジー社は,カメラメーカーにデジカメ・DVカメラ向け画像処理プロセッサをOEM提供している会社である。
従来のデジカメでは、CCDやCMOSといった画像センサーから出てきたアナログ信号を、すぐにA/Dコンバータでデジタル化してしまっていた。その後に様々なノイズを除去する処理をおこなっており,多くの場合は画像の解像度・鮮明さを犠牲にしていた。同社のアナログイメージプロセッサは,偽色・色ノイズの発生自体を抑える手法で劇的に画質を向上させることが可能となった。さらに,同社のデジタルイメージプロセッサと組み合わせることで,画質向上と高パフォーマンスを実現することができるという。
また,これらのイメージプロセッサは,カメラメーカーの絵作りを代替するものではなく,むしろ絵作りのためのツールを提供するものである。そのための開発・評価キットが用意されており,大幅な開発期間の短縮も可能だという。既に,Panasonicや日本ビクターのデジカメ・DVカメラにも搭載されている。
デジカメの内部的な画像処理を知ることは,デジカメ画像の理解を深める上で重要である。
今回は,デジカメにおけるイメージプロセッサの構成とノイズ低減による画質向上の仕組みについて,ニューコアテクノロジー社取締役の國土晋吾氏にお話を伺う。
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