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受付はどう機能していますか

ある生保の本社の受付は,カードマンさん以外に4名の受付の女性(美人)がいます。
うらやましく感じたのですが,ついつい美人4人さんの人件費を計算してしまいました。
T社では新社屋の受付用として開発した「TMSUK-I」と言う受付・アシスタントロボットがあります。既存の無人搬送台車の技術を利用して作ったマシンは自動ドアに反応して来客者を案内するといった受付ロボットシステムです。
またSエンジニアリング社の受付にも,「電子申告汎用受付システム」が設置してありました。タッチパネルに必要な情報を入力し受付業務を省力化するマシンでした。S社の開発部長によりますと「大変評判が悪い」とのご意見でした。内訳は,(1)訪ねてきた客に対して,あまりに機械的すぎる,(2)操作がわずらわしい,(3)トラブルが多いなどでした。
ちなみに,当社は一般的な方法で,1階にテーブルを設置し電話横に各部署の連絡表を置き,来社された方が電話にて連絡を取っていただいております。
インターネットや携帯電話の普及によって,人との出会いによる感動やことばの持つ重要性が薄れているように感じます。
自室でキーボードを叩いてのメールなどは,日記を書いているような気安さで人の悪口も書きたくなるかもしれません。しかも,いったんインターネット上のメーリング・リストやWebページにアップすると,本人に悪意がなくとも世界中にビラをまいたのと同じなのです。
人への感動を自分の文字で書いたり,物を買ったり売ったりしたときの感謝の気持ちなどは,インターネットなどでは味わえません。ましてや笑顔や親切なアドバイスなどありません。
そんな世の中だからこそ,人との出会いやことばは大切にしたいものです。
世の会社の受付にもそんな感動を呼び起こす機能が必要なときかもしれませんね。

(匿名希望)


本社は製版部,印刷工場を含め事業の中枢機能をほぼ集中させている関係から受付は男性警備員を配置しています。
本来は受付にはせめて1名のご来客向け女性を配置すべきかとは思いますが,受付の位置づけは以下の考えを踏襲しています。
1. 工場への搬入,配送業者の入退出管理
2. 情報を仕事としている関係上,社員の入退出管理
3. 外注,下請,デザイン,製版業者など取引先の無断入室の排除とチェック
4. 関係会社役・職員の入退出管理

上記は日頃より出入する顔も名前もほぼ掌握している事が重要であり,かつどこに警備としての主眼をおいてチェックするかを指示,実行させるかがポイントである。
面倒でも時間,社名・氏名の記録は明確に残すこと,その記録を毎日管理者が確認することが警備員の業務の徹底さにつながっている。
来社されるお客様(クライアントほか)については,面談者への丁重な取次ぎが会社イメージアップの第一歩と考えます。
とかく印刷業界全般の中小企業的イメージは昔から職人気質の感覚でイメージされていること,加えて不足しているのが社員教育であり,技術の教育は熱心ながら一番肝心な社会人として,企業人としての最低の挨拶と礼儀作法が訓練されていないことではないかと思っています。
受付を置く,置かないは別としても,印刷業としての受付は社員一人ひとりが企業イメージを握っていることの自覚をもっと全面に出し,現代的なデジタル的雰囲気(職人気質から脱皮すること)を醸し出すべく訓練こそが必要と思います。
(東京飯田橋KO)


最近の流行りで,受付が電子化されている会社を見受けます。
それ自体をどうこういうことはないのですが,電子化受付の動機の一つに「経費節減」というのがあることは事実です。しかし自社の業種,立場,社風,クライアント…等々考慮した上で導入すべきでしょう。確かにIT化の一端としてカッコよく見える部分もあるのですが,建物,雰囲気などが全くマッチしていない企業もあり,プラスになっているとは思えないこともあります。
受付は,その会社の人間性の一つだと思っています。つまりお客さんをどうお迎えるするか,という表われです。別に可愛い女性が居ればいいという発想も古いと思います。それなりにセキュリティも考えなければならない時代です。
印刷会社にクライアントがお見えになったとき「しっかりしたいい会社に委託しているなあ」と思っていただけることが大事でしょうね。
(東京・中堅印刷会社・営業課長)


わが社には受付のカウンターのようなものはあるが,決まった人がそこに座っているわけではない。考えてみれば,それ以前に,探せば通用口が見つかる程度の,どこが玄関であるか分からない建物である。夜にシャッターが降りてしまえば,入り口すらなくなる。思い返すと以前は同業者も今のわが社と似たり寄ったりであった。
もとより顧客がわが社を訪れることはない。仕入れ業者が資材を運んでくるくらいで,来社する方のほとんどは立ち話で済んでしまう。工場の立地から考えてもこれ以上どうしようもない。しかしDTPのセクションを近くの雑居ビルに移したのを契機に,総務の一部と社長室をその別室にしたのが,応接室兼受付ともいえる。このインテリアや応対方法はDTPの若い人たちに任せた。それはDTP関連の外来者がよく訪れるからである。
この部分をわが社の受付と考えると,受付としての訓練は受けていないものの,和やかに外部の人ともやり取りをしているし,見た目もデザイン会社のようでもあり悪くない。どうも印刷側では人との応対を考えることが難しかったようだ。改めて考えるとDTP部門の一部を発展させて,営業がプレゼンをする場所にするのがよいかなと思う。顧客が印刷作りの相談にこれるような受付にもっていければよいなと考える。
(大阪・匿名希望)


いつものとおり自転車でブラブラしてたら,とあるビルの1階に,こんな受付を見つけました(受付という大きな文字の横に,波に乗るように手足を前後に広げて大きく口を開けて笑うスーツ姿の男性の全身写真がガラス窓を飾っていました)。
今にも「イエーイ!」と聞こえてきそうです。今までの受付の概念を覆すかのような,全く新しい受付。受付からいきなりこんなに盛り上がってる会社は,初めて見ました。
一体何の受付なのか全く理解しないまま,思わず受け付けしてもらいそうになりました。
世の中には,まだまだ奥の手が残されているんですね。
この人,いわゆる経営コンサルタントしてる人でしょうね。「成功の哲学」とか,そういう類のセミナーとかもやっている模様。この手の人って,例外なくハイテンションなんです。
いってみれば貧乏神が寄り付かないっていうか…。ちなみに写真の男性は,ジェームス・スキナーさんだそうです。
(印刷会社Hello's)


新工場の設計にあたって情報セキュリティ管理を最重点課題の一つにしました。ICカードを使ったセキュリティシステムを導入し,正面玄関からの入館にはICカードが必要で,来客はインタフォンで呼び出す方式としました。玄関から工場は4重のドアで仕切られて,外部環境と工場内部環境を完全に分離しました。
従来は防塵・防虫などを中心に考えていましたが,現在はICカードがなければ工場内への立ち入りができなくなりました。指紋認証によるドア開閉システムも導入しました。
以前と比べれば煩わしい面もありますが,顧客の情報を守る姿勢を明確に示すことで,仕事に対する誇りも醸成されます。お客様には,品質管理だけでなく情報管理の面からも信頼できる会社であることを実感していただいています。
器は整ったので,現在はプライバシーマークとISMS認証のダブル取得に向けてマネジメントシステム構築を進めているところです。
(東京・匿名希望)


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2004/03/12 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会