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デザイン・プリプレス部門の業務改善実現に向けて

デザイン・プリプレス作業の中では、実際に作業を行っている時間もあるが、特にデザインでは、打ち合わせや思考をしている時間も非常に多い。
デザイン・プリプレスの人や作業の管理をどのように行うかを検討している中で、コニカミノルタが発表したNeostrem Proがでてきたので、このソフトでデザイン・プリプレス部門の作業の管理ができなきかというアプローチを行っているのが、静和堂竹内印刷株式会社である。
常務取締役の竹内英登氏にお伺いした話から、デザイン・プリプレス部門に管理へのアプローチを紹介する。

静和堂竹内印刷は代々木に本社があり,ここに約100名のデザイナー,DTPオペレータなどの制作部員がいる。そしてこの部門の一部にNeostream Proを導入した。
Neostream Proについては,まだ実績が積み上がって,運用が軌道にのっているとは言えないが,いろいろなチャレンジを行いないながら特徴がある進め方をしている。

デザイン・プリプレス部門の課題

静和堂竹内印刷には、これまでも一般業務系の管理ソフト(後述)があり,例えば見積もりや発注書の記入を行っている。また,このシステムでは,手書きの日報を集計して,それに標準単価をかけて原価としていた。しかし,実際にはこれらの集計データでは,プリプレス・DTP部門の作業分析について特に不十分さが感じられた。それに加えて,CTPの導入で,作業の流れやデータの流れをきちんとつかむことの重要性が増してきた。そこで,これらのことを補佐してくれようなシステムを探していた。
デザイン・プリプレス部門における従来の問題点がいくつかある。
まずデジタル作業の進捗状況をつかみづらいということ。
次にこの社特有かもしれないが,デザイナー職とオペレータ職を同じ標準単価で評価してよいのだろうかということがある。これは商品としてのデザインの再認識という意味である。
次に仕上がり品質の出来,不出来に対して,現在の計算法では評価できないといこと。
関わるデザイナーの「格」に対して現在の計算法では評価できないということ。この「格」とは付加価値としてのデザイン,オリジナリティとしてのデザイン,これらを生み出す能力に対して,いくらという評価をするかということである。同じデザイン職にいるものでも商品の売価に関わる評価が,作る人間の評価に結びつけることができないのか,あるいは作る人間の評価が売価に結びつかないのかということである。
もう一つが,膨大なデジタルデータを管理するのに大変なコストと時間が必要だということがある。
これらは代表的な問題点であり,このほかにも細かな問題はある。

解決策のポイント

まず,リアルタイムにしかも高精度に実績が集計を行うということがポイントであった。
DTP作業者に新たな負荷(管理間接業務)を発生させない。また管理されていることをイメージさせないこと。しかし,これについては従来の日報に変わるということを考えると,ある程度の負荷の発生は仕方ないと考えていた。
また,煩雑なデータ管理が一元管理できることも課題解決のポイントになった。従来はファイルサーバと検索ソフトを利用しており,例えば50人ぐらいが利用するサーバでは,その維持管理のために2人の担当者が必要になる。
以上のようなポイントを踏まえて,2002年4月に「実績管理」「作業(負荷)管理」「進行管理」「データ管理」の観点からシステム化の検討を開始した。その年のPRINTEKでコニカ統合型プリプレス生産管理システムを見学して,2003年3月に導入検討を開始した。

産業管理の徹底化

Neostream Proの導入に当たっては,業務系伝票の流れ・進行管理よりも,まず作業管理に力を入れたいと考えた。そのために,DTP作業の部分であるデジタルデータ処理の流れを細かく管理できるようにした。例えば,画像入力,色修正,DTP編集,フィルム出力,CTP出力,POD出力という流れがあり,DTP編集の部分でもデザイナー,オペレータ別に項目,種類を設定して作業価値を中心にして分類した。これらの実績集計管理を徹底的に行うということである。
CTP化,POD化が進む中で,作業管理機能強化が必須であり,作業状況・実績状況が最も見えにくいDTP部門にフォーカスしている。これらを行った後に,進行管理の部分を付け加えて行くことにした。小さく始めて大きく伸ばしていけるシステムなので,当初は一部門から始めて別部門へと拡大し,最終的に進行管理の部分を統合するという考えである。
その第一ステップがデジタル工程の作業管理,データ管理,メディア管理の強化である。次のステップ2は実績集計管理で,作業管理と連動した実績データの集約を行い,最終のステップ3が進行工程管理で,プリプレス部門の進行(工程)管理の強化となる。

自社システムSGNSとの連動

次に社内独自のシステムとの連動がある。自社開発の業務系システムとして,作業伝票の発行や見積書作成,注文書作成,売り上げ集計などを行うSGNS(Seiwado Group Network System)がある。このシステムでは原価管理などもできるが,手書き日報を集計して,その数字を入力しただけのもので,低精度で必要としている集計がしづらい。また,データベース上のデータ(受注内容)をうまく活用したいということがある。
そこで,Neostream Proと連動して,より意味のある数字を入れていきたい。つまり,基本の数値をNeostream Proに入力して,その数字がSGNSに入っていくようにする。
具体的には,受注したらSGSNに営業が情報を入力して,CSVデータで顧客情報,作業情報がNeostream Proに自動的に入るようにしている。
実際の実績集計データはFileMaker Proで,月次リスト,日時リスト,個人目標,アクションマスターなど必要なデータを出せるようにしている。
アクションマスターとはアクションひとつ一つ,例えばデザイン項目によって金額(時間単価)が付けられるものである。個人マスターというのもあり,人によって時間当たりの単価を変えていこうということである。実際の活用はこれからの課題であるが,そのもととなるデータを出すということである。
この実績集計に関してはFileMaker Proと連動しているので,欲しい集計方法が得られるが,この集計数値をどう利用するのかは,各社の工夫が必要だろう。


Neostream Pro導入効果と今後の展開

適切な数値管理が得られるといことがある。それが適切な当社標準単価設定に結びつき,オペレータ・デザイナーの評価にも結びつく。この評価を連携させて,作業者別の単価設定も可能。また適正に評価することで,社員のモチベーションも得られる。
次に進捗管理がリアルタイムで把握できるので印刷工程を含めた後工程の段取りが取りやすい。また,データの一元管理ができ,データアクセス権の設定ができるので,セキュリティ管理が可能になった。
とりあえず,現在は一部門での導入であるが,近いうちに代々木のデザイン・プリプレス部門にすべてに導入する予定である。また,今後,積み上がっていくデータをいかに活用していくかについてはこれからの課題となる。

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2004/03/17 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会