主要市場動向

4 月の書籍・雑誌販売金額前年比は0.3 ％増であった。第１四半期は全ての月で前年割れだったから4ヶ月ぶりでのプラスである。書籍が3月に次いで3％台で伸びたことと、雑誌のマイナスが▲2.2%の小幅に止まったからである。雑誌のなかでは、月刊誌はやや持ち直してきているが週刊誌の悪化は続いており両者の差はさらに開いている。
ビデオリサーチの調査では、雑誌の接触率（閲読率）は80％を越えている、つまり良く読まれてはいるが，購読に結びついていないということだ。

4月の広告業売上前年比は2.3％増であった。3月の8.9％増は非常に高い数字であったが、他の月と比べても4月の伸びは鈍かった。テレビは3月の前年割から2.3％増と回復したが、23％増という大幅な伸びを示したSP／PR／催事企画が▲0.5％と一転して前年割になったことが効いている。新聞、雑誌、ラジオはいずれも前年割である。 堅調なのは折込・ダイレクトメールで、4月も5.4％増である。交通広告も3.3％増でプラスに貢献した。屋外は、▲9.7％で相変わらず不振。

仕事の状況

4月の一般インキ出荷販売量前年比は▲2.7％であった。主力の平版インキが1.9％増と伸びが鈍かったことと、シェア2位のグラビアインキが▲1.5％の前年割になったためである。一方、ここ4ヶ月連続で前年割になっていた樹脂凸版インキの前年比は0.9％増と5ヶ月ぶりに前年を上回った。金属インキは相変わらず極めて不振で、▲19.0％であった。

4月の印刷情報用紙の国内出荷高前年比は1.3％増であった。非塗工印刷用紙は▲1.2％の前年割だが、微塗工印刷用紙3.7％増、塗工印刷用紙2.4％増、情報用紙1.3％増と、他の3品目は前年を上回った。非塗工印刷用紙では、3月と同様に主力の上級印刷用紙は0.3％増の前年並だったが、他の3品種が全て前年割になった。塗工印刷用紙では、軽量コート紙が2月以降好調で5.9％増と大きく伸びた。アート紙は▲9.0％の大幅な前年割れである。フォーム用紙は3月に続いて7％台で伸びた。板紙は▲0.6％、包装用紙は0.8％増である。

（「JAGAT info 2005年8月号」より）

2005/08/13 00:00:00