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校正・刷版 最近の技術

■デジタル校正
 安価で高品質なインクジェットのプルーフが増えてきている。EPSONのマックスアートシリーズのPXシリーズは2つのモデルがある。ハイスピードモデルはCMYKを2本ずつ8カートリッジで高速出力する、プロモデルは新たにライトグレイインクを搭載してモノクロ写真プリント品質を向上させた。
ハイエンドの網点生成タイプでは、コニカミノルタグラフィックイメージングのDigitalKonsensusProが網点濃度が可変できるようになる。これによって1bitをそのまま使用して、本刷りと校正の色を合わせておくことができるようになる。各社のFMスクリーンにも対応しており、さらに網点の重なり合った部分の色をコントロールできるようになるので、インキのトラッピングをシミュレーションできるようになる。印画紙もさらに改良されてきた。

■モニタープルーフ・リモートプルーフ
 モニターによるリモートプルーフでは、コダックポリクロームグラフィックスのインターネットによる遠隔地間の色確認を行うリアルタイムプルーフは、専用モニターにより高精度の色再現を実現したマッチプリントバーチャルプルーフィングシステムによって、モニター上で最終印刷色の確認を行う。

■CTP
 大日本スクリーンのPT-R8800 IIは高速化用のオプションを追加することで最大35版/時を実現して、商印出版用の全版タイプのサーマル機では最速となった。アグフアの:Azuraは自現機が不要になるケミカルレスのサーマルプレートである。
 半裁の市場でもCTPの普及が始まっていて、コンパクトな銀塩タイプが三菱製紙のフレキシブルCTPのFREDIAをはじめ、露光方式はバイオレットレーザー、各CTPベンダーか取り組み始めた。生産性ではサーマルと同等である。  倍判〜A4倍判のVLFダイプにはKodakグループになったクレオジャパンのMagnusシリーズ、大日本スクリーンのPlateRite Ultimaシリーズ、アグフアの:Xcalibur VLFシリーズなどがある。

■フロントエンド
 PDFワークフローが普及して、各ベンダーからはCTPと組み合わせたフロントエンドシステムが提供されており、ユーザー側の使い方も1bitTIFFからPDF/X-1aへという流れがある。Tooのewf Open Workflowはハーレクインベースであるが、RIP機能に加えて、Distiller、面付け、1bitTIFF出力によるrosettestarProof(インクジェット網点プルーフ)やCTPへのデータ転送などのテンプレート登録をブラウザベースのクライアントソフトから、各PCで操作できるインターフェースになっている。

■面付け
 JDFワークフローの入り口として現実的なのが面付けである。各アプリケーションで作成された折りやサイズなどの面付け情報を、JDFとしてワークフローRIPに転送していく。単体製品として普及している三菱製紙のFacilisがJDFに対応した。

■FMスクリーン
第一世代FMスクリーニングはピクセルを一定サイズのマイクロドットのかたまりにしてランダムに配置して濃淡をマイクロドットの個数を変化させて再現した。その後、改良され、1つはマイクロドットパターンのサイズ、形状、頻度を変化させて濃淡を再現する「ハイブリッドFMスクリーニング」といわれるものと、もう1つはトーンレンジの主要部分をAMスクリーンで表現し、両端(通常は1〜10%と90〜99%)ではマイクロドットを使用せず、網点の個数(FM)を変化させること(FM)で濃淡を表現する「ハイブリッドAMスクリーニング」がある。
大日本スクリーンのFairDot、Randot、アグフアの:Sublima、ハイデルベルグ・ジャパンのstenscreen、富士フイルムグラフィックイメージングシステムのTAFFETA、クレオジャパンのstaccatoなどがある。

2005/09/24 00:00:00


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