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Web効果を高めるFlashの利活用

ビジネスにおけるWeb利用の目的はいくつかあるが,ひとつはプレゼンテーションという要素が挙げられる.事業紹介,商品紹介などはプレゼンテーションとして分類される.回線が細く大容量のデータが流せなかった時代のWebプレゼンテーションは,静的なものが多かった.
しかしブロードバンドユーザが90%を超えるようになった時代のWebプレゼンテーションは,過去と比較できないほどその重要性が高まっている.動画,電子カタログを始め,ユーザが直接操作する体験など,その手法は様々である.

こうした中,目の前で対面して説明を受けているかのように,Web画面でこちらに話しかけてくる形として新しく注目を集めているのがPerson in Presentation(PIP)という表現手法である.2004年の半ばに登場したものには,オリックス・クレジット 「 VIPローンカードのお申し込み」や,日立製作所 「 HITACHI NOW 」などがある.
具体的な仕組みは,ビデオ撮影した人物の全身像とアニメーションとがシームレスに表示され,人物が主体となって視聴者に話しかける形で商品やサービス,講義内容,メッセージ文などを身振り,手振りを交えて表現する新しい形のWebプレゼンテーションである.見栄えや臨場感に優れ,Flashを利用することでインタラクティブで,訴求力が高いコンテンツとなるため,採用が急増している.
PIPの主な用途は,プレゼンテーション,ナビゲーションを始め,eラーニング,商品や施設案内,複数の人物による会話,採用情報など様々な分野に及ぶ.
まだ事例は少ないかもしれないが,この表現方法は電子カタログの応用例としても採用されるようになるだろう.

PIP形式のプレゼンテーションを制作するには映像,Flash,Webなど個別の制作会社に依頼する必要があったが,最近では撮影からWebの制作まで一貫して行う低価格のサービスも始まっている.
Flashを用いたサイトやコンテンツが増えてきたとは言え,それを使いこなすにはやはり高度な技術が必要である.制作業界では専門に扱う集団とパートナーを組んで,効率的かつユーザビリティの高いサイト制作を行うビジネスが増えている. これからのWeb制作においては,サイトの目的や用途に合わせて専門の技術をもったところとパートナーシップで進めていくことにビジネスの成功のポイントがある.

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Webの効果や活用の幅を広げるFlash

2005/09/13 00:00:00


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