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Web2.0時代に広告ビジネス、コンテンツビジネスはどう変わる

インターネット広告に関して、電通では2月に「2005年日本の広告費」を発表した。この中でインターネット広告費は前年比154.8%の2,808億円で、総広告費の4.7%になっている。これは雑誌広告費を抜くのが2007年と言われていたのものを、2006年に抜いてしまう状況とだと言われている。
さらにGoogleでは、携帯向けのリスティング広告を開始したと発表した。

今インターネットの利用がどんどんと変化してきており、2つの発表からもわかるように、特に広告ビジネスにおけるインターネット利用の仕方がどんどんと変わってきている。

これは見方を変えれば当たり前の話かもしれない。広告とは、今までは人が目にするところにコンテンツを置いておく方法である。テレビコマーシャルもそうであり。折込もその他の広告もみな人が見るところにばら撒くという感じであった。
同様にインターネット広告も人の集まるポータルサイトなどに置くのが始まりであった。
しかしインターネットの利用の仕方が、情報を探すような利用が中心であることから、探している中から、何気なく広告を見るようなスタイルに変わってきている。これはテレビの見方と同様にインターネットの利用の仕方にあった見せ方になったきている。

またロングテールと言われるような話題も、インターネットならではの話である。ブログのようないろいろな口コミのような情報を探しながら、購入にいたってしまう人が多いということである。

このように、インターネットの利用とインターネットを利用した広告は、利用の仕方の変化の中で、どんどんと変わっていくはずである。
情報の伝え方も同様に変わってきており、当然メディアコンテンツの作り方や見せ方も変わってくるので、コンテンツビジネスも変化してくる。
商品を紹介するコンテンツを作るのでも、単純に商品の紹介をするだけでは、効果がでにくい。この商品の購入を検討している人は、他の人がどう考えているのか、また既に購入した人はどう評価しているのかなども知りたい。人の意見や評価、さらには他の同様な商品との比較、それもいろいろな人の意見をしりたいなどがある。
これをコンテンツにするには、意見を集める仕組みや評価する仕組みを導入しなければならない。単純に商品コンテンツの見せ方だけでは済まない。これが今のメディアビジネスになってきている。

クロスメディアビジネスを考える上では、このようなインターネットの利用の仕方や見せ方が変わっていることを知らなければ、ビジネスも難しい。インターネット広告の仕組みは何が今はやっているのか、今後はどうなるのか。またコンテンツの見せ方は、どのように変わってきているのか。このようなことは当然の知識として必要なる。

最近では著者梅田望夫氏の「Web進化論」が非常に売れているそうである。今後インターネットの利用スタイルはどうなるのか。これはインターネットの技術の変化とそれに伴う利用の変化であるが、これらは今web2.0という言い方になってきている。

クロスメディアビジネスを行うには、Web利用は当然であり、Webの最適な活用を提案できなければビジネスにならない時代になってきている。デジタルコンテンツを作れますと言う時代ではなく、このような利用をすればどのくらい効果が期待できますよという時代になってきている。

クロスメディア研究会では、Web2.0の時代のネット広告、コンテンツビジネスはどうなるのかを、パネルディスカッションを含めセミナーでこの課題を取り上げます。<6月22日関連セミナーを実施)

2006/06/05 00:00:00


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