JMFによるメッセージ交換
JMFとは、Job Messaging Formatの略称で、MISと生産設備、ないしその制御システム間でコミュニケーションを行うときに用いられるデータ書式である。JMFは設備からの進捗報告に使われ作業日報の代わりになるというイメージが強いが、実は多様な情報交換が可能であり、大きくわけて以下の6種類がある。
- Command(命令)
デバイスやコントローラに対して何らかのアクションの実行を指示するときに使用する。
- Query(問い合わせ)
デバイスやコントローラに問い合わせて何らかの情報を返すように求めるときに使用する。作業や設備の状況だけでなく、仕様上は設備のメーカ名やモデル名、性能についても問い合わせることが可能となっている。
- Response(応答)
命令や問い合わせの結果を即時回答するときに使用する。
- Acknowledge(通知)
Responseと似ているが、命令に対して時間が経ってから結果を通知するときに使用する。
- Signal(信号)
デバイスやコントローラから作業の状況報告や何らかのイベントの結果を送るときに使用する。
- Registration(予約)
あるコントローラに別のコントローラへのCommandを発行するように予約する。例としては、MISからプリプレスのコントローラに対してプリプレス作業が終わったら、印刷のコントローラに対して、あるCommandを発行するように予約するようなことがある。
展示会で見られるJDFワークフローのデモでは、しつこいくらいに生産設備(特に印刷機)から進捗報告があがってきて、リアルタイムで稼動状況が見られますというパターンが多いが、報告するタイミングや内容については、MIS側で設定することができる。定期的、定量的、あるいは何か作業条件が変わったときというような条件設定が可能である。作業の状況報告を求めるJMFファイルの例を以下に示す。
将来的にはJMFを利用して、JDF対応デバイスのプラグ&プレイの実現やMIS(生産管理システム)とデバイスとが対話しながら臨機応変なスケジューリングやルーティング(機械取り)が実現できる可能性がある。
○参考情報
PAGE2007コンファレンス MIS/JDFトラック E1-E3セッション
PAGE2007コンファレンス MIS/JDFトラック E4-E6セッション
MIS関連情報ページ
2007/01/24 00:00:00