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枚葉印刷機は胴数を減らさず台数を減らす傾向に

JAGAT会員企業(メーカー・ディーラー会員を除く)を対象に毎年実施している「印刷産業経営力調査」から「設備動向調査」の結果を紹介する。同調査は、生産設備の現在の保有状況と満足度、導入計画、廃棄予定などを調査したものである。

前回は、設備投資意欲について取り上げたが、今回はオフセット枚葉印刷機の現在の保有状況および今後の導入・廃棄意向について紹介する。

図1は、オフセット枚葉印刷機の現在の保有状況である。網掛けしてあるのは、最近1年、ないし3年以内に取得した企業数である。例えば、単色機は保有企業は多いが最近取得した企業は少ないことが分かるし、片面4色機は導入も廃棄も多いので更新需要がそれなりにあると言える。8色機については最近3年以内に取得した企業が過半数を占めている。

図2は、同じくオフセット枚葉印刷機の今後の取得・廃棄予定を示したものである。これを見ると単色機、2色機(片面)、4色機(片面)については、廃棄予定と回答した企業のほうが取得予定と回答した企業を上回っている。一方で、5色機以上の印刷機については、いずれも取得が廃棄を上回っていることから、印刷台数は減らしつつ、胴数は現状維持という傾向が見えてくる。 版サイズまでのデータはないが、トータルコストで考えると4色機で単色・2色を刷る、あるいは全判機で小ロットを刷るというロスがあっても台数を集約したほうがメリットがあるという判断になっているのだろうか、非常に興味深い傾向である。

社団法人日本印刷技術協会発行「JAGAT 印刷産業経営動向調査 2007」の記事より抜粋
(定価10,000円,JAGAT会員特別価格5,000円,ともに税込価格)

(2007年7月)

2007/07/25 00:00:00


公益社団法人日本印刷技術協会